【韓国のパン】日本とはちょっと違う!? 韓国の「パン」事情大解剖‼︎
【韓国のパン】日本とはちょっと違う!? 韓国の「パン」事情大解剖‼︎
韓国旅行中、町を歩いているとパン屋さんをたくさん見かけませんか?
韓国料理といえば白米や麺類のイメージが強い人もいらっしゃるかもしれませんが、最近では個人経営のパン屋さんも多いです。
パン屋さんに入るとはなぜかケーキがずらり!?今回の記事では、日本とはちょっと違う、 韓国のパン事情を特集し、旅行中にも気軽に立ち寄ることができる 韓国のベーカリーチェーン店をご紹介します!
韓国のパン事情
「パン」は、韓国語で 「빵(パン)」と言います。韓国の街を歩いていると、「빵(パン)」の看板が目に入ることもしばしば。
朝鮮戦争以降、食糧難の支援物資として小麦粉が大量に輸入されていた過去。そこからパンをはじめ、いわゆる「분식(粉物)」がより発展し、トッポッキやスジェビなどの小麦粉を使った料理が生まれました。
今でこそ、韓国のパン屋さんは「おしゃれ」「美味しい」と若者をはじめ観光客にも知られるようになってきましたが、それは最近の話。
コーヒーと相性が良いパンはカフェ文化が根強い韓国社会において、 「間食」の位置付けとして発展してきました。
しかし、食事の西洋化によりパンの消費量は年々上昇。今では、卵・千切りキャベツに甘辛いソースを挟んだトーストをはじめ 「食事」としても親しまれるようになってきました。
韓国では、ケーキはパン屋さんで買う!
韓国のパン屋さんに行くと、ショーウィンドウにホールケーキがずらっと並んでいるのを見たことがある人もいるかもしれません。
パン屋さんにケーキ!?
と最初は驚きますが、どのパン屋さんにもほとんどの確率でケーキが置いてあります。
韓国の食品公典(2017年)で、パンの定義は以下のように定められています。
「小麦または他の穀物、砂糖、油脂、卵等を主原料とし、発酵に関係なく生地にしたもの。または、クリーム、砂糖、卵等を主原料とした生地を冷凍または熟成させたもの。」
つまり、 日本で私たちが捉える「パン」よりも韓国の「パン」の方が広く捉えられています。
日本で私たちが「パン」と考えているものの他、 ケーキやクッキーなど小麦を原材料とした多くのスイーツもここに含まれます。
そのため、韓国の年配の人はこれら「スイーツ」のことも「パン」ということもあるそう。
韓国のパン屋さんでケーキが売られていること、「パン」の捉え方に由来しているのですね。
韓国でケーキを買うときはパン屋さんに行ってみましょう!
韓国でメジャーなパンの種類
日本のパンといえば、あんパン、カレーパン、メロンパンなどが定番ですよね。
同じように、韓国でも定番のパンがいくつかありますのでご紹介します。
소보로빵(ソボロパン)
日本のメロンパンに似たパンが 「소보로 빵(ソボロパン)」。
半球型のやわらかいパン生地にカリカリのクッキー生地をのせて焼かれたパンで、昔からある懐かしい味の定番パンです。
どこのパン屋さんに行っても置いてあることが多く、日本のメロンパンと同様、中にジャムや餡が入ったものもあります。
찰떡빵(チャルトッパン)
「찰떡(チャルトッ)」とは、韓国語で大福餅のこと。
韓国のスーパーやコンビニに売られている「찰떡(チャルトッ)」というお菓子もありますよね。カリッとしたチョコレートを大福餅で包み、それをさらにチョコレートでコーティングした甘いもの好きにはたまらないお菓子です。
この 「찰떡빵(チャルトッパン)」は、そのお菓子と同じように、大福餅をパン生地で包んだもの。
定番は中に餡が入ったお餅ですが、クリームチーズが入ったものなど色々な味が新しく出てきています。
韓国っぽいパンとして外国人観光客に人気があるそうです。
꽈배기(クァベギ)
市場の食べ歩きパンとしても人気があるのが 「꽈배기(クァベギ)」。これは、日本語で「ねじったドーナツ」を意味し、韓国の揚げドーナツです。
表面に砂糖やシナモンがまぶされた素朴な甘い味が定番。
もちろんパン屋さんにも必ずと言ってもいいほど置いてあります。
クァベギは最近新たな形で人気再燃中で、それについては別の記事で特集しているので読んでみてくださいね!
■おススメ記事
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日本と違う呼び名のパンに要注意!
さて、韓国にもフランスパンやクロワッサンなど日本と同じ種類のパンもあります。
一方で、日本語と同じ名前でも、少し違った種類のパンがいくつかあります。
今回は2種類をご紹介します!
슈크림빵(シュークリームパン)
韓国の定番パンに 「シュークリームパン」があります。
名前だけ聞くと、シュー生地にクリームが入ったパンだろうかと思いますよね。
しかし韓国ではこのシュークリームパンが、普通のクリームパンです!形も日本とほとんど同じですよ。
日本で定番のクリームパンには、カスタードクリームが入っていますよね。
しかしながら韓国のシュークリームパンには、バタークリームや練乳クリームが入っていることが多いです!
味も少し違っているので知らずに初めて食べるとびっくりするかもしれませんね。
고로케(コロッケ)
日本で「コロッケ」と言うと、ホクホクのジャガイモやひき肉がサクサクに揚げられたおかずを思い浮かべますよね。
しかし、韓国で 「コロッケ」と言うとなんと 「揚げパン」を指します!
私も望遠市場で「野菜コロッケ」を注文した時に予想していた「コロッケ」と違ったので驚いたことがありました。
韓国のコロッケの定番の中身は野菜、ジャガイモ、クリームチーズなど。中には日本で言うカレーパンのカレー風味のものや小豆が入ったものもあり種類豊富です。
食べ歩きに買ってみようと軽い気持ちで買うと、がっつり具の入ったお惣菜パンなので買う時には注意してくださいね。
韓国のベーカリーチェーン店
さて、ここまで韓国のパン事情について紹介してきました。
ここで韓国のベーカリーチェーン店をご紹介します。
1990年代からフランチャイズのベーカリーが増えており、今ではアジアを中心に世界にも進出しています。
菓子パン、惣菜パンをはじめ、彩鮮やかなケーキやモーニングセットなど、広いイートインスペースがある店舗も多く、韓国の生活を支えています。
韓国の2大ベーカリーチェーン店といえば、 「パリバケット」と「トゥレジュル」です!
PARIS BAGUETTE パリバケット
1988年創業の老舗ベーカリーチェーン。
食品専門企業で、ドーナツチェーンのダンキンドーナツやベスキンラビンス(日本のサーティーワンアイスクリーム)も経営する、SPCグループが母体のチェーン店です。
青と白を基調とした看板が目印で仁川空港にも数店舗出店しているので、韓国に行ったことがある人は一度は目にしたことがあるはずです。
グローバルに4000店舗を展開しており、アメリカ、中国の他、シンガポールやベトナムなどアジア進出もしている巨大ベーカリーチェーンです。
菓子パンからお惣菜パンはもちろん、サンドイッチやハンバーガー、新鮮な野菜を使ったサラダまで幅広い商品を扱っています。
パンに合うコーヒーやティーも提供されており、朝ごはんにはぴったりです。
その他、パリバケットはケーキも種類豊富で、ショーウィンドウにはずらっとホールケーキが並びます。子供が喜ぶキャラクターケーキもたくさん。
フランスにインスピレーションを得て「グローバルな要素を取り入れながら革新し続けるベーカリーとして最高の品質の商品で顧客にユニークな体験を届け、世界のベーカリーを牽引します。」として、位置付けられたブランド。
パリバケットは、バタークリームが主流だった韓国のケーキ文化を生クリームを使ったケーキに変えて行った先駆者でもあります。
特にパリバケットのロールケーキは、韓国で手土産の定番なんだとか。
韓国ではどこにでもある老舗ベーカリーチェーン。
店舗によりますが、朝早くから営業しているところも多いです。
さくっと済ませたい韓国旅行中の朝ごはんや授業前の朝ごはんにいかがでしょうか。
TOUS les JOURS トゥレジュル
韓国2大ベーカリーチェーンのもう1つがトゥレジュルです!こちらもパリバケットと並び、韓国で街を歩いていると必ず目にするパン屋さん。
現在ではアメリカに60店舗、世界で1650店舗を展開するベーカリーチェーンで、フランスとアジアのインスピレーションを融合させたパンを初め焼き菓子を提供しています。
こちらもパンやケーキはもちろんコーヒーやスイーツまで幅広い商品を販売しています。
“Tous les jours”とは、フランス語で「毎日」の意味。毎日店頭で焼いたパンを提供することが特徴のベーカリーです。
1997年、一号店がオープンした当時は、工場で焼いたパンを各店舗に配送して販売するベーカリーがほとんどでした。そのため、トゥレジュルのように店頭でパンを焼くのは画期的なことでした。
トゥレジュルは、品質や素材にとことんこだわっており、「社員自身が自分の家族に食べさせたいと自信があるものしか提供しない」と約束しています。
パンに使う少量の塩でさえもミネラルが豊富なプレミアム天日塩を使用、ナチュラルチーズや有機牛乳を使用するなど健康に良い商品へのこだわりは随所に見られます。
韓国旅行中に焼き立てパンを食べに、一度足を運んでみるのはいかがでしょうか。
【まとめ】日本とはちょっと違う!? 韓国の「パン」事情大解剖
今回の記事では、韓国のパン事情と韓国のパン文化を牽引する2大チェーン店をご紹介しました。
今でこそ、カフェや個人のベーカリーで美味しくて見た目も美しいパンが有名になってきましたが、それまでには長い歴史がありました。
また、パン屋さんでケーキが売られている理由。
これも日本と韓国で「パン」の捉え方が違うことから来ていることがわかりました。
次に韓国に行く時には違った角度からパン屋さんをみることができるかも。
パンを味わうことはもちろん、お店をじっくり眺めてみるのはいかがでしょうか。
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