今年の受賞者&受賞作は?韓国ミュージカルアワーズを徹底解剖します!
韓国ミュージカルアワーズを徹底解剖!
皆さんは韓国のミュージカルを観たことがありますか?
本当にレベルが高くて、圧倒されますよね。
ミュージカル好きの方なら、何度も観たことがあるという方も多いのではないでしょうか。
今回は韓国ミュージカル好きの方必見!
1月に開催された「大韓民国ミュージカルフェスティバルー第8回韓国ミュージカルアワーズ」を詳しくご紹介していきたいと思います。
韓国ミュージカルをあまり知らないという方も、作品名を見れば『この作品を韓国でも上演しているんだ』と楽しめるハズ!
それでは、早速見ていきましょう♪
韓国ミュージカルアワーズって?
2016年から始まり、今年で8回目を迎えた「韓国ミュージカルアワーズ」。
韓国ミュージカル界の一年を総決算し、新たな一年を始めるという意味で毎年1月に開催されています。
この韓国ミュージカルアワーズは、ミュージカル界に活気を吹き込むと同時に、芸術現場で苦労しているミュージカルに携わる人たちを励まし祝う代表的な授賞式なんです。
授賞式は計4部門21賞にわたって行われ、専門家投票団と観客投票団のオンライン投票を通じて受賞作と受賞者を選定します。
今年は1月15日に開催され、2022年12月5日~2023年12月3日の期間に韓国国内で開幕した作品が受賞対象となりました。
ここからは、第8回韓国ミュージカルアワーズの受賞作品と受賞者を見ていきましょう!
「韓国ミュージカルアワーズ大賞」はこの作品!
2023年に韓国で公演された創作初演作品の中で最も優秀な作品に与えられる「韓国ミュージカルアワーズ大賞」。
最終候補作には、こちらの5作品がノミネート。
・「22年2か月」
・「THE DEVIL:EDEN」
・「秘密の花園」
・「スンシン」
・「SheStars!」
そして、栄えある大賞に輝いたのは「SheStars!」でした。
「SheStars!」は、現在世界を圧巻しているK-POPガールズグループの「始まりは誰だったのか?」を見せてくれるミュージカルです。
日帝強占期など数十年前の歴史の中の多彩な場所と時代を駆け抜けた伝説のシスターズたち。
完璧な舞台の上で、そのカリスマ性や歌唱力を俳優たちが再現します。
時代の音色をそのまま再現する10人組バンドと共に最高のヒット曲を披露し、シスターズの活躍ぶりに目を奪われる作品です。
なんだか、説明を聞いているだけでもおもしろそうな作品ですよね!
「作品賞(400席以上)」はこの作品!
400席以上の劇場で上演された創作作品及びライセンス作品に与えられる作品賞(400席以上)。
最終候補にノミネートされた5作品がコチラ。
「オペラ座の怪人」「ムーランルージュ」などの超有名作もノミネートされています。
・「SIX THE MUSICAL」
・「MEMPHIS」
・「ムーランルージュ!」
・「オペラ座の怪人」
・「IF THEN」
そして、作品賞(400席以上)に輝いたのは「MEMPHIS」。
「MEMPHIS」は黒人と白人が分離された1950年代のアメリカ南部の都市メンフィスを舞台に、魂の音楽「ロックンロール」を伝播し世の中を変えたいと願う白人ラジオDJヒューイ・フィリップスと、優れた才能を持ち黒人クラブで歌う歌手フェリシアの愛と夢を描いたミュージカル作品です。
「作品賞(400席未満)」はこの作品!
続いて、作品賞(400席未満)のノミネート作品はコチラの5作品。
・「ラフへスト(L’art reste)」
・「秘密の花園」
・「WASTED」
・「INSIDE WILLIAM」
・「パン(판)」
作品賞(400席未満)に輝いたのは「ラフへスト」。
「ラフへスト」は芸術家の妻として有名ですが、彼女自身も随筆家であり画家・美術評論家として芸術家の人生を生きたキム・ヒャンアン(1916~2004)の人生を描いた作品です。
ちなみに、「ラフヘスト」という題名はキム・ヒャンアンが残した「人は去り、芸術は残る」という言葉から取ったもので、フランス語で「芸術は残る」という意味とのこと。
「主演男優賞」はこの人!
ここからは、俳優部門の受賞者を紹介していきます。
主演男優賞にノミネートされたのが、コチラの5人。
・キム・ジュンス(デスノート「エル役」)
・パク・ガンヒョン(MEMPHIS「ヒューイ役」)
・チョ・スンウ(オペラ座の怪人「怪人役」)
・チェ・ジェリム(オペラ座の怪人「怪人役」)
・ホン・グァンホ(ムーランルージュ!「クリスチャン役」)
元東方神起のキム・ジュンスやチョ・スンウはミュージカル以外の分野でも活躍していますよね。
栄えある主演男優賞は「オペラ座の怪人」に出演した俳優チョ・スンウが受賞しました。
チョ・スンウは、2004年の第10回韓国ミュージカル大賞「ジキル&ハイド」、2008年の第2回The Musical Awards「MAN OF LA MANCHA」、2011年の第5回The Musical Awards「ジキル&ハイド」、2012年の第6回The Musical Awards「DOCTOR ZHIVAGO」以来、12年ぶり5回目の主演男優賞受賞となりました。
「オペラ座の怪人」では国内最高齢幽霊として活動しているというチョ・スンウ(笑)
韓国ミュージカル界を引っ張っている彼のますますの活躍が期待されますね!
「主演女優賞」はこの人!
続いて、主演女優賞を見ていきましょう。
ノミネートされたのは、こちらの5人。
・ミン・ギョンア(Red Book「アンナ役」)
・アイビー(ムーランルージュ!「サティーン役」)
・ユリア(MEMPHIS「フェリシア役」)
・イ・ジャラム(スンシン「ムイン役」)
・チョン・ソナ(IF THEN「エリザベス役」)
ダンスライブの女王と呼ばれる超実力派歌手のアイビーもノミネートされていますね。
栄えある主演女優賞には、チョン・ソナが輝きました。
チョン・ソナは「IF THEN」で離婚後10年ぶりにニューヨークに戻ってき、自身の選択によって「リズ」と「ベス」という違う人生を生きていくことになった都市計画家エリザベス役を演じています。
この作品が出産後の復帰作だったとのことで、復帰に対する不安や悩みも多かったよう。
主演女優賞を獲得でき、喜びもひとしおですね。
「助演男優賞」はこの人!
主人公を支える大事な役割である助演賞も見ていきます!
助演男優賞にノミネートされたのは、個性豊かなこちらの5人。
・キム・デジョン(Red Book「ジョンソン&アンディ役」)
・キム・ジュンス(Gone Tomorrow「高宗役」)
・キム・ホヨン(RENT「エンジェル役」)
・ソ・ギョンス(デスノート「リューク役」)
・アン・ジファン(Let me fly「青年ナムォン役」)
助演男優賞はプッチーニのオペラ「ラ・ボエーム」を現代化したロックミュージカル「RENT」でエンジェル役を演じたキム・ホヨンが獲得しました。
キム・ホヨンというと、独特のキャラクターでミュージカルのみならずバラエティー番組やホームショッピングでも大活躍。
2002年に「RENT」でデビューしたキム・ホヨンですが、今シーズンの舞台を最後に「RENT」からの卒業を宣言しました。
「助演女優賞」はこの人!
続けて、助演女優賞はコチラ。
助演女優賞にノミネートされたのは、コチラの5人です。
・ナ・ハナ(Let me fly「ジョンブン役」)
・イ・アルムソル(IF THEN「ケイト役」)
・チャン・ウナ(デスノート「レム役」)
・チョ・ジョンウン(レミゼラブル「ファンティーヌ役」)
・チェ・ジョンウォン(MEMPHIS「グラディス役」)
助演女優賞には「IF THEN」でエリザベスの親友である幼稚園で子供たちを教えるケイト役を演じたイ・アルムソルが輝きました。
素晴らしい歌唱力を持っている女優さんですが、なによりもその珍しい名前に目が行った方も多いハズ。
アルムソルという名前は「美しい松の木」を意味しているそうです。
「新人男優賞」はこの人!
一生に一度しかもらえない貴重な新人賞!
ここからは、韓国ミュージカル界をこれから担っていく新星たちを見ていきましょう。
新人男優賞にノミネートされたのは、コチラの5人です。
・キム・ジュテク(オペラ座の怪人「怪人役」)
・パク・ボゴム(Let me fly「青年ナムォン役」)
・パク・サンヒョク(THE BROTHERS KARAMAZOV「アリョーシャ役」)
・ユン・ソクホ(小人たち「チャーリー役」)
・ファン・ゴナ(オペラ座の怪人「ラウル役」)
何よりも話題となったのは、今回「Let me fly」でミュージカル初挑戦となったパク・ボゴムが栄えある新人賞を獲得するかという点。
パク・ボゴムというとドラマ「恋のスケッチ〜応答せよ1988〜」「ボーイフレンド」などで日本でも既に知名度は抜群ですよね。
残念ながら、パク・ボゴムは新人男優賞を逃し、「オペラ座の怪人」で怪人役を演じたキム・ジュテクが見事新人男優賞に輝きました。
ちなみに、キム・ジュテクは今年37歳で歴代最高齢新人賞受賞者。
授賞式では、ミュージカルを一度もやったことのない声楽家である自身を怪人役として選んでくれたことへの感謝を述べていました。
「新人女優賞」はこの人!
続いて、新人女優賞を見ていきましょう。
新人女優賞にノミネートされたのは、こちらの5人です。
・キム・セヨン(Swag Age:叫べ、朝鮮!「ジン役」)
・リュ・イナ(レミゼラブル「コゼット役」)
・パク・セヒム(インタビュー「ジョアン役」)
・ソン・ジス(オペラ座の怪人「クリスティーヌ役」)
・ソン・ウネ(オペラ座の怪人「クリスティーヌ役」)
新人女優賞は「インタビュー」でジョアン役を演じたパク・セヒムが獲得しました。
「インタビュー」は10年前の殺人事件の真実を暴くための二人の男の緊張感あふれる心理ゲームが見どころのミュージカルです。
韓国発の作品ですが、日本人キャストで日本で上映されているほど日本でも人気の作品です!
「アンサンブル賞」はこの作品!
同じく俳優部門の賞となるアンサンブル賞。
ミュージカルの醍醐味はやはり歌なので、アンサンブル賞の受賞作は気になりますよね。
それでは、ミュージカルならではのアンサンブル賞を見ていきましょう!
アンサンブル賞にノミネートされたのは、この6作品です。
・「レミゼラブル」
・「RENT」
・「MEMPHIS」
・「ムーランルージュ!」
・「スンシン」
・「オペラ座の怪人」
見事アンサンブル賞には、「MEMPHIS」が輝きました。
「MEMPHIS」は音楽を題材にしたミュージカルでもあるので、出演者の喜びはひとしおでしょうね。
最多ノミネート作品は果たして!
上で紹介した賞以外にも、創作部門である「プロデューサー賞」や「演出賞」などがありますが、ここでは第8回韓国ミュージカルアワーズの最多ノミネート作品をご紹介したいと思います。
栄えある最多ノミネート作品は「MEMPHIS」で、計10部門の賞候補(内、5つの賞を受賞)に上がりました。
続いて、「オペラ座の怪人」が8つ、「Let me fly」が6つの賞ノミネートとなっています。
上の写真は「MEMPHIS」の公演写真なんですが、なんだか写真からもその迫力が伝わってきますよね!
【まとめ】今年の受賞者&受賞作は?韓国ミュージカルアワーズを徹底解剖します!
今回は1月に開かれた「第8回韓国ミュージカルアワーズ」を徹底解剖してきましたが、いかがでしたでしょうか?
今回ご紹介した受賞ミュージカル作品は今も公演されていたり、再演になるものも多いので、気になる作品があった方はぜひ渡韓の際に、チェックしてみてください!
特に、チョ・スンウ出演の公演はすぐにチケットがソールドアウトになってしまうので、早めのチェックがおススメです。
韓国ミュージカルを観たいけど、韓国語があまり分からない・・と不安な方も、会場の雰囲気や歌・出演者のアンサンブルを楽しむことはできるハズ。
ぜひ思い切って韓国ミュージカルの沼に飛び込んでみてください(笑)
韓国ミュージカルに興味を持った方は、今回の記事を参考にしてもらえると幸いです♪