「~だから・なので」は韓国語で何?理由を表す表現を徹底解説
「~だから・なので」は韓国語で何?理由を表す表現を徹底解説
「昨日寝るのが遅かったので、すごく眠いです…」
「午後から雨が降るので、傘を持って行ってください!」
こんなとき、韓国語では何というのでしょうか?
実は韓国語には、理由を表す表現がたくさんあります。
その中でも今回は、「使用頻度が高いけど間違えやすい」3つの理由表現を徹底解説します。
①-아/어서
②-(으)니까
③-기 때문에
これらは全て「理由」を伝えるときに使う表現ですが、実は使い方が異なります。
・昨日寝るのが遅かったので、すごく眠いです。
・午後から雨が降るので、傘を持って行ってください。
最後までご覧いただくと、上の2つの文章で使うべき理由表現がわかるようになります。
ぜひ最後までご覧ください♪
理由表現「~だから・なので」を表す韓国語の文法
冒頭部分でもお話ししましたが、今回解説する3つの理由表現は、それぞれ使い方が異なります。
全て「~だから、なので」という意味で間違いないのですが、それぞれ使える場面とそうでない場面があるのです。
表を見てみましょう。
-아/어서 | -(으)니까 | -기 때문에 | |
---|---|---|---|
過去形 | ✕ | 〇 | 〇 |
命令文・勧誘文 | ✕ | 〇 | ✕ |
ポイントは2つです。
①過去形:「~だったから、だったので」と言うとき
②命令文:勧誘文:「~なので、○○してください」「~なので、○○しましょう」の文章のとき
これだけでは分からないので、1つ例を挙げて考えてみます。
例えば、「今日は忙しいので、明日連絡してください。」という文は「理由+命令文」となります。
上の表を見ると、「命令文(・勧誘文)」がOKなのは、『-(으)니까』だけですよね。
そのため、この場合は『-(으)니까』しか使うことができません。
오늘은 바쁘니까 내일 연락해 주세요.(◎)
오늘은 바빠서 내일 연락해 주세요.(✕)
오늘은 바쁘기 때문에 내일 연락해 주세요.(✕)
「じゃあ過去形、命令文、勧誘文全てOKな『-(으)니까』だけを使えばいいのでは!?」
と思いますよね。
しかし、そうではありません><
それぞれの理由表現はどの場面で使うのがふさわしいのか、1つずつ丁寧に解説していきますね。
理由表現①『-아/어서』の使い方
まずは、1つ目の理由表現『-아/어서』の使い方を説明します。
この文法は、『그래서~(だから~)』という接続詞からきています。
『그래서』を使うと文章は2つに分かれますが、『-아/어서』を使うと1つの文章にまとめられます。
오늘 일이 많아요. 그래서 바빠요.(今日は仕事が多いです。だから忙しいです。)
오늘 일이 많아서 바빠요.(今日は仕事が多いので忙しいです。)
理由表現としては最も基本的で、よく使われます。
先ほど「過去形、命令文、勧誘文全てOKな『-(으)니까』だけを使えばいいのでは!?」とありましたが、後ろに命令文や勧誘文が続かない基本的な文章では、主に『-아/어서』を使用するのが無難です。
覚えておいてくださいね(^^)/
作り方はこちら↓
品詞 | パッチム | 作り方 | 例 |
---|---|---|---|
動詞・形容詞(ヘヨ体の形!) | ✕ | -아서 -어서 -해서 | 가서 무거워서 공부해서 |
名詞 | あり | -이라서 -이어서 | 학생이라서 학생이어서 |
なし | -라서 -여서 | 의사라서 의사여서 |
『-아/어서』の使用ルール
『-아/어서』を使う上で、覚えておかなければいけないルールが2つあります。
①過去形は使えない。
②後ろに命令文・勧誘文は不可。
ルール①:過去形は使えない
例えば、「昨日ご飯をたくさん食べたので、おなかが痛いです。」「寝坊したので、遅刻しました。」
このように、理由が過去の場合、以下のようにしてはいけません。
・어제 밥을 많이 먹었어서 배가 아파요.(✕)
・늦잠을 잤어서 지각했어요.(✕)
「理由が過去」ということは問題ありませんが、現在の形にする必要があります。
・어제 밥을 많이 먹어서 배가 아파요.(◎)
・늦잠을 자서 지각했어요.(◎)
ルール②:後ろに命令文・勧誘文は使えない
「映画が始まるので、早く来てください。」や「ここのレストランが美味しいので、今度一緒に食べに行きましょう。」など、後ろに命令や勧誘がくる文では、『-아/어서』が使えません。
代わりに、『-(으)니까』を使いましょう。
・영화가 시작해서 빨리 오세요.(✕)
・이 식당이 맛있어서 다음에 같이 먹으러 갑시다.(✕)
・영화가 시작하니까 빨리 오세요.(◎)
・이 식당이 맛있으니까 다음에 같이 갑시다.(◎)
理由表現②『-(으)니까』の使い方
次は、2つ目の理由表現『-(으)니까』の使い方を説明します。
この文法は、『그러니까~(だから~)』という接続詞からきています。
그래서と同じく、『그러니까』を使うと文章は2つに分かれますが、『-(으)니까』を使うと1つの文章にまとめられます。
날씨가 좋아요. 그러니까 산책합시다.(天気が良いです。だから散歩をしましょう。)
날씨가 좋으니까 산책합시다.(天気が良いので散歩をしましょう。)
作り方はこちら↓
品詞 | パッチム | 形 | 例 |
---|---|---|---|
動詞・形容詞 | あり | -으니까 | 먹으니까 좋으니까 |
なし | -니까 | 가니까 크니까 | |
名詞 | あり | -이니까 | 시험이니까 |
なし | -니까 | 아이니까 |
『-(으)니까』の使用ルール
『-(으)니까』は、1つ目の『-아/어서』と正反対です。
①過去形が使える。
②後ろに命令文・勧誘文が来るときに使う。
ルール①:過去形が使える
例えば、「朝ごはんを作ったから、一緒に食べましょう。」「先週引っ越しをしたので、掃除を手伝ってください。」
このように理由が過去の場合でも、『-아/어서』のときとは異なり、過去形を使うことができます。
・아침을 만들었으니까 같이 먹읍시다.(◎)
・지난 주에 이사했으니까 청소를 도와주세요.(◎)
ルール②:後ろに命令文・勧誘文が来るときに使う
基本的に、後ろに命令文・勧誘文が来るときは『-(으)니까』を使いましょう。
・내일 시험이니까 공부해!(明日試験だから、勉強しなさい!)
・이거 맛있으니까 먹어 보세요.(これ美味しいので、食べてみてください。)
・한국에서 친구가 오니까 일본 음식을 만들자.(韓国から友だちが来るので、日本料理を作ろう。)
・시간이 있으니까 영화를 봅시다.(時間があるので、映画を見ましょう。)
命令文や勧誘文はたくさん種類がありますが、代表的なものを6つ挙げます。
タメ口 | 丁寧語 | |
---|---|---|
命令文 | -아/어(~しなさい。~して) | -(으)세요.(~してください) |
-지 마(~するな) | -지 마세요(~しないでください) | |
-아/어 줘(~してくれ) | -아/어 주세요(~してください) | |
勧誘文 | -자(~しよう) | -(으)ㅂ시다(~しましょう) |
-지 말자(~しないでおこう) | -지 맙시다(~しないでおきましょう) |
後ろの文に上記のような命令表現・勧誘表現が続く場合は、『-(으)니까』を使いましょう。
理由表現③『-기 때문에』の使い方
最後は、3つ目の理由表現である『-기 때문에』を解説します。
・요즘 많이 공부하기 때문에 힘들어요.(最近たくさん勉強しているので、しんどいです。)
・너무 비싸기 때문에 구경만 해요.(とても高いので、見るだけにします。)
このように使用できます。
また『왜냐하면 -기 때문이다(なぜなら~だからだ)』という表現もよく使うので、あわせて覚えておきましょう!
まずは作り方です↓
品詞 | パッチム | 形 | 例 |
---|---|---|---|
動詞・形容詞 | あり | -기 때문에 | 먹기 때문에 작기 때문에 |
なし | 자기 때문에 비싸기 때문에 | ||
名詞 | あり | -이기 때문에 | 학생이기 때문에 |
なし | 아이이기 때문에 | ||
名詞 【~のせいで、おかげで】 | あり | -때문에 | 눈 때문에 |
なし | 비 때문에 |
名詞は『-이기 때문에(~だから、なので)』と『-때문에(~のせいで、おかげで)』の2種類あり、意味が異なります。
後ほど詳しく説明しますね(^^♪
『-기 때문에』の使用ルール
『-기 때문에』のルールを見てみましょう。
①過去形が使える
②後ろに命令文・勧誘文は不可
③『名詞+이기 때문에』vs『名詞+때문에』
ルール①:過去形が使える
まず『-기 때문에』は、『-아/어서』と異なり過去形が使えます。
「昨日ご飯をたくさん食べたので、おなかが痛いです。」「寝坊したので遅刻しました。」と言いたいとき、以下のように言えます。
・어제 밥을 많이 먹었기 때문에 배가 아파요.(◎)
・늦잠을 잤기 때문에 지각했어요.(◎)
ルール②:後ろに命令文・勧誘文は不可
命令文・勧誘文については、『-아/어서』と同じく使えません。
後ろに命令文や勧誘文が続くときは、『-(으)니까』を使いましょう。
・영화가 시작하기 때문에 빨리 오세요.(✕)
・이 식당이 맛있기 때문에 다음에 같이 먹으러 갑시다.(✕)
・영화가 시작하니까 빨리 오세요.(◎)
・이 식당 맛있으니까 다음에 같이 갑시다.(◎)
ルール③:『名詞+이기 때문에』vs『名詞+때문에』
この文法は、「~だから、なので」の他にも、「名詞+때문에(~のせいで、おかげで)」というときにも使われます。
・비 때문에 길이 막혀 있어요.(雨のせいで道が混んでいます。)
・너 때문에 행복해.(あなたのおかげで幸せだ。)
「名詞+때문에=~のせいで」と悪い意味しかないように思われがちですが、良い意味でも使われます。
訳す場合は、文脈で判断するとOKですよ♪
ところで上の例文はわかりやすいのですが、問題は『名詞+이기 때문에』と『名詞+기 때문에』です。
この2つを間違えると、異なる意味になってしまいます。
次の2つの例文を見てみましょう。
・저는 한국어 선생님이기 때문에 한국어를 잘해요.(私は韓国語の先生なので、韓国語が得意です。)
・저는 한국어 선생님 때문에 한국어를 잘해요.(私は韓国語の先生のおかげで、韓国語が得意です。)
1つ目の文章だと「自分が韓国語の先生」ということになりますが、2つ目の文章は違いますよね。
このように、『名詞+이기 때문에』と『名詞+기 때문에』では意味が変わってしまうので、注意しましょう。
理由を表す韓国語:まとめ
3つの理由表現『-아/어 서』『-(으)니까』『-기 때문에』の違いがわかりましたか?
全て「~だから、なので」という理由を表す時に使う文法ですが、それぞれルールがありましたね。
-아/어서 | -(으)니까 | -기 때문에 | |
---|---|---|---|
過去形 | ✕ | 〇 | 〇 |
命令文・勧誘文 | ✕ | 〇 | ✕ |
では、冒頭で触れたこの2つの文章、「①昨日寝るのが遅かったので、すごく眠いです。」「②午後から雨が降るので、傘を持って行ってください。」は、韓国語でどのように言えるでしょうか?
過去形や命令文・勧誘文に注目してみましょう。
解説したルールに沿って考えてみると、次のように言えますね。
①어제 늦게 자서 너무 졸려요.
①어제 늦게 잤기 때문에 너무 졸려요.
②오후에 비가 오니까 우산을 가지고 가세요.
正解しましたか?
今回紹介した3つの理由表現は、よく使われる文法です。
たくさん聞いて、話して、マスターできるようになりましょう!