韓国の旧正月「セベトン」文化とは?相場・渡し方のマナーを解説

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韓国の旧正月「セベトン」文化とは?相場・渡し方のマナーを解説

韓国のセベトンという文化について聞いたことはあるでしょうか。

「セベトン(세뱃돈)」とは、旧正月「설날(ソルラル)」に目上の人へ大きなお辞儀「세배(セベ)」をしたあと、お礼として受け取るお金のことです。

日本のお年玉とよく似ていますが、セベトンは「세배」というあいさつとセットになっている点が大きな特徴で、単にお金を渡すだけのイベントではありません。

わたしは韓国に親戚がいるわけではないので、セベトンを直接受け取った経験はありません。
それでも韓国のバラエティ番組で、出演者が旧正月に実家へ帰省し、両親や親戚に新年のあいさつ(세배)をしてセベトンを受け取る場面を何度か見てきました。

また韓国人の友人からも「久しぶりに会った親戚のおじさんに세배をしたら分厚い封筒をもらった」というエピソードを聞き、日本のお年玉とどのような違いがあるのか興味を持つようになりました。

この記事では、セベトンの意味や歴史的な由来から、2026年最新の年齢別相場、そして세배の正しいやり方や封筒のマナーまで紹介します。

セベトンとは?韓国の旧正月に欠かせない伝統文化

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まずは、セベトンという言葉の意味と、韓国の旧正月における位置づけから見ていきます。

セベトンの意味と名前の由来

「세뱃돈(セベトン)」は、「세배(セベ=歳拝)」と「돈(トン=お金)」を組み合わせた言葉です。
つまり「歳拝をしたあとに返礼として受け取るお金」という意味が、言葉そのものに込められています。

日本語にすると「お年玉」と訳されることが多いですが、語源をたどると「あいさつへの返礼」というニュアンスがより強い言葉だとわかります。

セベとセベトンはワンセットの文化

韓国では旧正月の朝、家族や親戚が集まると、年下の人から年上の人へ順番に세배を行います。
세배を受けた大人は「덕담(トクタム=新年の励ましの言葉)」を伝え、その流れでセベトンを渡すのが一般的な習わしです。

また、最近では成人した子どもが親へ日頃の感謝を込めてセベトンを贈るケースも増えています。

セベトンは세배という新年のあいさつへの返礼であり、세배を抜きにして成立しない文化という点が、日本のお年玉との大きな違いだとわたしは感じています。

実際、韓国人の友人も「세배をしないとセベトンはもらえない」と話していました。
お金だけが一人歩きする文化ではなく、あくまで新年のあいさつが土台にあるのです。

セベトンの歴史・由来|いつから始まった風習?


セベトンがいつ、どのように始まったのかについても見ていきましょう。

高麗時代の「通謁(トンアル)」が起源という説

세배の起源は高麗時代の寺院にさかのぼるといわれています。
新年を迎えた僧侶が、位の高い僧に新年のあいさつをする「通謁(통알)」という行事が、その後の세배を行う風習の土台になったとされています。

現在は現金を渡すのが当たり前になっていますが、もともとは違う形でした。
朝鮮時代には、伝統的な儒教観から直接的な金銭のやり取りを避ける傾向があり、세배をした子どもたちに現金ではなく、餅や干し柿、ナツメといった食べ物を振る舞う家庭が多かったとされています。

また、お金を渡す場合でも、目上の人が「本代(冊価)」「筆代(筆価)」など封筒に用途を書き、学業を励ます意味を込めて渡す知恵がありました。

現金文化として定着したのは1960年代以降

韓国では20世紀初頭(朝鮮時代末期〜近代)の文献にすでに「セベでお金をもらった」という記録や「歳拝価(セベガプ)」という言葉が登場しています。
そのため、現金でのやり取り自体は1960年代以前から存在していました。

しかし、これが一般家庭の代表的な正月の風習として完全に定着したのは、1960年代後半以降の経済発展(貨幣経済の浸透)の時期です。

物価の上昇や経済発展に伴い、10ウォン紙幣、100ウォン、500ウォンと金額が上がりながら、現代のような「セベの返礼=現金(セベトン)」という形が全国へ一気に広がっていきました。

セベトンは最初から現金だったわけではなく、時代とともに形を変えてきた文化だという点は、調べてみて意外な発見でした。

【2026年最新】セベトンはいくら?近年の調査から見る金額の目安

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ここからは、2026年時点で確認できる近年の調査やデータをもとに、セベトンの金額の目安を紹介します。

年齢別セベトンの目安金額

対象 目安金額
未就学児・小学校低学年 1万〜3万ウォン
小学校高学年 3万〜5万ウォン
中学生・高校生 5万〜10万ウォン(平均7.4万ウォン)
大学生 10万〜20万ウォン
両親・目上の親戚 20万ウォン前後

金融情報メディアによると、韓国人の多くがセベトンを準備しており、平均準備額は50万ウォンを上回ると報じられています。

準備する成人層の約7割が、旧正月の一番の負担として「セベトンや各種経費」を挙げるほど、財布への影響は小さくありません。

また決済サービス「카카오페이」のデータを紹介したメディアによると、中高生への平均セベトンは2021年の5.4万ウォンから2024年には7.4万ウォンまで、約1.4倍に増加したとされています。

兄弟姉妹が多い家庭の工夫

甥や姪の人数が多い家庭では、年齢別にひとりずつ渡すと出費がかさみやすい点も紹介されていました。
子ども全員をまとめて「みんなで使ってね」と10万〜20万ウォンを渡したり、少額紙幣をくじ引き形式で配ったりする工夫もあるようです。

相場は目安であり、家庭の事情に合わせて柔軟に調整するのが韓国でも一般的な考え方とされています。

セベトンの正しい渡し方・もらい方のマナー

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金額だけでなく、세배の作法や渡し方にも韓国ならではのマナーがあります。

세배(セベ)の正しいやり方

세배のやり方は実は男女で異なります。

男性は左手を上にして両手を重ね、目の高さまで上げてから下ろし、床に手をついて頭を下げます。
一般的には、女性は反対に右手を上にして両手を重ね、肩の高さまで上げたあと、上半身を45度ほど傾けて一礼します。

また韓国の伝統的なマナーでは、세배をしたあとに自分から「새해 복 많이 받으세요(明けましておめでとうございます)」と言うのは控え、目上の人からの덕담を待つのが本来の作法とされています。

新札を用意する理由と封筒のマナー

セベトンを渡す側は、なるべく折り目のない新札を用意するのがマナーとされています。
韓国では旧正月が近づくと、セベトンや両親へのお小遣いに使うため、新札に交換する人も多く見られます。

また、お札を財布からそのまま取り出して渡すのではなく、あらかじめ封筒に入れて準備しておくと、より丁寧な印象になります。

セベトンを受け取ったら、その場で金額を確認したり数えたりするのは避けるのが望ましいとされています。
封筒のまま両手で受け取り、あらためて「감사합니다(ありがとうございます)」と伝えるのが自然な流れです。

最近のセベトン事情|モバイル送金や商品券も人気

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最後に、近年変化しつつあるセベトン事情についても触れておきます。

カカオペイ・トスでの送金が増加中

直接会えない親戚には、決済アプリ「카카오페이」や「토스」を使ってセベトンを送るケースも増えています。

「송금봉투(送金封筒)」機能を使い、メッセージやデザインとともにデジタルでセベトンを贈るスタイルも広がっています。

ただし、目上の人の前では直接세배をして手渡しする方法が、今でも礼儀にかなっているとされています。

日本の「お年玉」との違い

実際に調べてみて、日本のお年玉と韓国のセベトンは似ているようで、性格が少し違うと感じました。
日本のお年玉は、封筒を渡すこと自体が主役になりやすい一方、韓国のセベトンは前述したとおり、세배という儀礼的なあいさつが主役で、お金はその後に続く「返礼」という位置づけです。

形はお年玉と似ていても、세배とセットで受け継がれてきた点にセベトンならではの伝統の重みがあると、今回の調査を通じて感じました。

韓国人の友人が「세배をしないとセベトンはもらえない」と話していた理由も、歴史的な背景を知ることで納得できました。

【まとめ】韓国の旧正月「セベトン」文化とは?相場・渡し方のマナー

ここまで、韓国の旧正月に欠かせないセベトン文化について解説してきました。
セベトンは単なるお小遣いではなく、세배という新年のあいさつへの返礼として受け継がれてきた伝統文化です。

高麗時代の通謁に起源をたどるという説や、朝鮮時代は食べ物を渡すことが中心だった歴史を知ると、韓国の旧正月の見え方が少し変わってくるのではないでしょうか。

2026年最新の相場や세배の作法、封筒のマナーまで押さえておけば、韓国人の友人や家族とセベトンのやり取りをする場面でも安心です。

もし韓国人の友人や職場の同僚がいるなら、旧正月の時期に세뱃돈やセベの話題を振ってみると、思いがけず盛り上がるかもしれません。
ぜひ今回の内容を、韓国文化への理解を深めるきっかけにしていただければと思います。

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