【韓国の住宅事情】韓国の人ってどんな家に住んでるの?
【韓国の住宅事情】韓国の人ってどんな家に住んでるの?
最近は韓国旅行の滞在先にAirbnbなど、住むように滞在できるような場所を選ぶ人もいるのではないでしょうか。
また、韓国ドラマで主人公とその友人が家の屋上で集まってサムギョプサルとビールを楽しんでいる風景に憧れる人もいるかもしれません。
あるいは、近い将来、留学やワーキングホリデーを検討している人は、そもそもどんな家に住もうかと具体的に検討している人もいるかもしれませんね。
今回は、家賃制度や物件の種類など、韓国の家事情を特集します!
韓国の2つの家賃制度 전세 チョンセと월세 ウォルセ
韓国の人口は、約5,170万人(2019年)ですが、そのうち約1,000万人が首都であるソウルに住んでいると言われています。
「ソウルの家賃は高い!」という噂を聞いたことがあるかもしれませんが、これが理由の一つです。
留学を検討している場合はソウルに住むか地方都市に住むかでかかる費用がぐっと変わってきますよ!
韓国の家賃制度には「 전세 チョンセ」と「월세 ウォルセ」の2種類があります。
チョンセは、月々の家賃が不要である代わりに契約時にまとまった額の保証金を支払う制度。
ただその「まとまった額」は相当リッチな人でないと一括で払うのが難しい金額が設定されていると言われています。
一方でウォルセは、日本の賃貸契約と同様に月々の賃料を支払う制度のことです。
こちらも日本と同じですが、ウォルセの場合であっても契約時に保証金を支払う必要があり、ソウルのアパートやオフィステルの場合は日本の都市部よりも高額のところが多いです。
保証金は退去時に返却されますが、最初にまとまった金額が必要なので、留学やワーキングホリデーでお部屋を借りることを検討している人は、その分のお金も用意しておくと安心です。
韓国の住居あるある2つ
ここで、日本の住居とは少し違う韓国のお部屋あるあるを2つご紹介します!
もちろん全ての家に当てはまるわけではありませんので、ご了承ください。
1 床暖房でポカポカ オンドルがある家が多い!
連日マイナス10度以下になる韓国ソウルの冬。
韓国へ冬に行ったことがある人は経験したことがあるかもしれませんが、耳当てと手袋が無いと外を出歩けないような厳しい寒さです。
Airbnbなどアパートやオフィステル、あるいは伝統家屋の韓屋に滞在したことがある人は韓国の床暖房「オンドル」の温かさで癒されたことがあるかもしれません。
韓国はアパートにもオンドルの設備が充実していることが多く、家全体の床に温水を通して下からポカポカ温めてくれます。
2 トイレ・洗面台・シャワーが一体のバスルーム
韓国ではもともと、日本のようなバスタブに入ってゆっくりとバスタイムを楽しむ習慣がありません。
そのため、浴槽が無く、シャワーのみが付いている場合が多いです。
さらにバスルームはシャワー・トレイ・洗面台が一体となっていることが多く、狭いお部屋のバスルームではシャワーを浴びるとトイレまでびしょ濡れになることがあります。
韓国では濡れても良いスリッパを置いておくことが必須ですよ!
韓国にはどんな家がある?住居8種類のご紹介
韓国には学生用の部屋から家族用の部屋まで様々な種類があります。
今回はその代表的な住居の種類を8種類ご紹介します!
1 아파트 アパート
最初にご紹介する「아파트(アパート)」は、韓国人の約6割が住む最も一般的な住居です。
韓国で「アパート」とは、日本でいうマンションのことを指します。
韓国の都市部に行くと、高層アパートが所狭しと立ち並んでいる風景を見たことがある人も多いのではないでしょうか。
一人暮らし用の小さめのお部屋は少なく、ファミリー向けの3LDK以上の広さの物件が多いそうです。
韓国では家電が最初から付いている物件もありますが、このアパートではほとんどそのオプションはありません。
しかし、アパートタイプの住居には浴槽があるお部屋が多いそうですよ。
2 오피스텔 オフィステル
次に、ご紹介するのが「오피스텔(オフィステル)」です。
「オフィステル」とは、「オフィス」と「ホテル」を組み合わせて作られた言葉で、オフィスとして使用されることもあります。
エアコン、冷蔵庫、洗濯機などの基本的な家電がもともと付いていることが多いのも特徴です。
高層ビルの低層階部分にコンビニやレストランなどが入店していることが多く、さらに共同のジムやラウンジが完備されていることもありますよ!
お部屋はワンルームから2LDK、さらにロフト付きの物件まで様々な選択肢があります。
公共の交通機関へのアクセスが良い場所に建っているのもオフィステルの良いところです!
また入り口に警備員さんが常駐していることが多くセキュリティ面でも安心できるので、独身の会社員に特に人気のタイプです。
だからこそ管理費が高くつくことが多いので事前に調べておきましょう。
3 빌라 ヴィラ
続いて紹介するのが「빌라(ヴィラ)」です。
日本でいう一軒家を「単独住宅」、4階建て以下の建物を「連立住宅」と呼び、ヴィラの中にも2種類があります。
韓国ドラマを見ていると、豪邸の一軒家で財閥の息子が余裕のある1人暮らしをする様子も見ますが、節約しながら暮らす主人公がこじんまりしたヴィラで生活する様子もたくさん登場しますよね!
家の間取りや家賃はエリアによって様々ですが、同じ間取りのアパートやオフィステルと比較するとヴィラの方が築年数が古いことが多く、また管理費などが安くつくため、一般的には安価に借りることができます。
4 원룸 ワンルーム
「원룸(ワンルーム)」は日本語のワンルームと同じ、1人暮らしに適したお部屋です。
ワンルームには先ほど紹介したオフィステルタイプのお部屋もあれば、ヴィラタイプの物件もあります。
オフィステルと同様にあらかじめ基本的な家具が準備されているものもあり留学生にも人気があります。
契約時に保証金を多めに支払うことで、家賃が安くなることがあるので、長く滞在する場合は検討する価値ありの住居タイプです!
5 고시원 コシウォン
韓国に交換留学などで滞在したことがある人であれば、一度検討したかもしれません。
次にご紹介するのは、「고시원(コシウォン)」です!
「고시(コシ=考試)」と「원(ウォン=院)」が組み合わさって作られた言葉です。
本来は国家試験を控えた学生、고시생(コシセン)が勉強に集中するために作られた施設でしたが、最近は都市部の家賃が上がってきているので学生や留学生にも使用されています。
そのため、お部屋は3畳程度で、机、ベッド、小さいシャワー室のみの最低限の設備だけ。
ソウルのエリアによっては、コシウォンでも月に50万ウォン(約5万円)ほどかかる場合もあります。
6 하숙 ハスク
次にご紹介するのは「하숙(ハスク)」!
ハスクとは、日本語で下宿のことで、これから留学する人は先ほど紹介したコシウォンと比較する人も多いかもしれません。
コシウォンとの大きな違いは、食事が付いていることです!
住宅の6畳程度のお部屋を間借りし、トイレやシャワーなどは共同スペースを他の住居者と一緒に使用します。
韓国人の学生もハスクに多く住んでいるので、韓国人の学生に友人が欲しい人はハスクを選択肢に入れると、交流することができますよ。
食事の質などはご主人にもよるので事前に要チェックです!
7 옥탑방 オッタッパン
さて、次にご紹介するのは、「옥탑방(オッタッパン)」です!
低層ビルやヴィラの屋上にある屋根部屋のことで、外側のスペースをバルコニーや庭のように自分のスペースとして使用することができます。
韓国ドラマでも主人公がオッタッパンで生活し、友達や恋人と共にサムギョプサルをつつき、ビールやソジュを飲みながら語り合うシーンをよく見ますよね。
特にユチョンさん主演の大人気韓国ドラマ『屋根部屋のプリンス』の撮影にも使われたオッタッパンは、韓国ドラマ好きは訪ねたことがあるロケ地かもしれません。
夏は暑く、冬は寒いので比較的家賃は安く借りられることが多いです。
8 반지하 バンチハ
こちらも、第92回アカデミー賞で4つの賞を受賞した韓国映画『パラサイト 半地下の家族』で有名になったお部屋の形、「반지하(バンチハ)」をご紹介します!
バンチハとは、漢字で「半地下」と書き文字通り、半分だけ地下に埋まったお部屋のことを意味します。
最近は、ソウルを歩いていると、半地下のお部屋がおしゃれなカフェや雑貨店になっていることもあります。
お部屋から窓を見ると、道を歩いている人の足だけが見えます。
バンチハは、日当たりが優れず湿気が多いことなどから同じ建物でもバンチハのお部屋だけ安く住むことができます。
【まとめ】【韓国の住宅事情】韓国の人ってどんな家に住んでるの?
さて、今回は韓国にはどのような住居があるのかをご紹介しました!
韓国旅行へ行くときにはホテルへ滞在する人も多いかもしれません。
短期滞在でも伝統家屋の韓屋や、Airbnbでオフィステルに滞在したり、ゲストハウスで下宿体験をしてみるなど、色々なタイプの滞在方法を経験することができます。
住居のタイプからも色々な角度から韓国の文化を知ることができて興味深いですよね。
次回韓国へ旅行する時、または留学やワーキングホリデーなどで長期滞在する時の参考にしてみてくださいね!