韓国語の「ん」の使い分け!日本人が知らずに使っている3種類の「ん」

韓国語と日本語は文法もとても似ていて、単語も似ているものが多いです。
もともと韓国も昔は漢字を使っていたので、漢字で成り立つ単語、「漢字語」は両国で発音が似ているものが多く存在します。
例えば「図書館」도서관【トソグァン】、「高速道路」고속도로【コソクドロ】のようなものがありますね。
とても似ている両国ですが、韓国語には日本語にはない発音が存在します。
韓国語には「お」が2種類、「う」が2種類、「よ」が2種類存在することは、韓国語を勉強しているみなさんならご存知かと思います。
それ以外にも実は3種類存在する日本語の文字があるんです。
今日の記事は韓国語の「ん」にフォーカスして、まとめていきたいと思います。
韓国語に「ん」ってたくさんあるけど何を使えばいいの〜?と思っている方は、ぜひこの記事で解決していってくださいね。
韓国語に「ん」は3つ

引用元:https://unsplash.com/
韓国語に「ん」という文字は3種類あるのはご存知でしょうか?
みなさんがよく知っている안녕하세요【アンニョンハセヨ】の「ん」も実はそれぞれ違う「ん」を発音しています。
ハングルで書くと、違う子音が使われていることがわかるかと思います。
「ん」が3種類というと少しこんがらがってしまいますが、ハングルとハングルの間に入る「ん」の発音が3つあると考えてみましょう!
つまり「ん」の次にくる文字によって、自然と発音しやすい「ん」を発音しているんです。
これは韓国人だけではなく、実はわたしたち日本人も知らずのうちに発音しています。
日本人も3種類の「ん」を発音しているわけなので、韓国語になった途端に発音できない訳がないですよね♪
では、具体的にどの場合、どの「ん」になるのか詳しく解説していきますね。
あんこの「ん」ㅇ

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最初に紹介する「ん」は「あんこ」の「ん」です。
ㅇ【イウン】は子音として使われている場合は、無音です。
無音って何?という方に説明すると、例えば아というハングルがあった場合、右側の母音のㅏだけを発音し아の読み方は「あ」になります。
無音ならつけなくてもいいんじゃないか?と思う方もいるかもしれませんが、ㅏを文字として使うにはあまりにも不安定ですよね。
ㅇはあくまでも文字の形を安定させるためにつけていると考えましょう。
ㅇがパッチムとしてついた場合は앙【アン】と発音します。
※앙という形はあまり出てこないですが、今回は例として出しています。
「あんこ」と発音したときの「ん」は、口の中で舌がどこにも触れていない状態であることがわかると思います。
このように、ㅇをパッチムとして発音するときは、舌をどこにもつけずに発音することがポイントです。
あんないの「ん」ㄴ

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次に紹介する「ん」は「あんない」の「ん」です。
ㄴ【ニウン】はNの音なので、子音として使われている場合は「ナ行」の音になり、パッチムで使われている場合は「ん」の音になります。
「あんない」と発音してみると、さきほどの「あんこ」とは違って、「ん」の音の時に舌先が上の歯の裏についていることがわかるかと思います。
厳密に言うと次の「な」を言おうとしているときの舌の位置です。
「あんない」以外にも日本語の「ん」の前に「ナ行」の文字がくるときには、ㄴの発音をしています。
「杏仁豆腐」や「案の定」など、声に出してみるとわかりますよね!
筆者も韓国語を学ぶまでは全部同じ「ん」の音だと思っていたので、違いが分かったときは大発見した気分でした(笑)
さんまの「ん」ㅁ

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最後に紹介する「ん」は「さんま」の「ん」です。
ㅁ【ミウン】はMの音なので、子音として使われている場合は「マ行」の音になり、パッチムで使われている場合は「ん」の音になります。
(正確にはムに近い音になりますが、ㅁが使われている韓国語を日本語表記にするときには「ん」とする場合が多いです。例:オンマなど)
「さんま」と発音してみると、「ん」の時に上下の唇が合わさっているのがわかるかと思います。
「さんま」以外にも日本語の「ん」の前に「マ行」の文字がくるときには、ㅁの発音をしています。
「酸味」や「かんむり」など、声に出してみると、さきほどの2つとは全く違う口の形をしていることに気づくと思います。
発音のコツ

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韓国語の「ん」には3種類存在することが、わかったかと思います。
もし違いが分からない方がいましたら、上記の単語を繰り返し理解できるまで、発音してみてください。
まだハングルを覚えきれていない方は、日本語でフリガナをふって単語を覚えようとしている方もいらっしゃると思います。
韓国語の発音は日本語で完全に一致するものはないですが、近い音はたくさんあるので、フリガナでハングルを読むのも方法の一つですし、筆者は日本語の文字で韓国語を読むことを否定しません。
ですが、今回紹介する「ん」に関しては、日本語読みだとどうしても、発音がこんがらがってしまいます。
日本語での「ん」の表記は1つしかないのに、韓国語だと3種類あるうえ、上記で説明したように「次の文字がナ行」や「次の文字がマ行」というのはあくまでも日本語の話です。
なので、この記事をせっかく見てくださっているのなら、今回説明したㅇㄴㅁの3つはぜひハングルで覚えていただきたいと思っています。
まずは、この3つの子音だけを見て、「ん」の発音の練習をするといいと思います。
ㅇを発音するときには舌をどこにもつけずに、ㄴを発音するときには舌をかむつもりで発声の練習をしましょう。
そしてㅁを発音するときは、上唇とした唇を合わせて言ってみてください。
それが慣れてきたら実際のハングルを見ながら練習してみてください。
안녕하세요【アンニョンハセヨ】の最初の「ん」は舌先を上の歯の裏につけ、次の「ん」は舌はどこにも触れません。
他にも선생님【ソンセンニン(ム)】も3つとも異なる「ん」を使っています。
わたしたち日本人は3つの「ん」を話し分けることはできますが、聞き分けることはまだまだ難しいです。
ですが、韓国人ははっきりと聞き分けることができるそうなので、성생닝【ソンセンニン】と全部同じ「ん」で発音した時に、日本人の発音だなとわかるそうです。
とは言っても大体は通じるので、発音がうまくできなくてもそこまで落ち込む必要はありません。
単語に触れる数が多くなり、韓国語の会話をこなしていくと自然に身についてくるので安心してくださいね。
名前に「ん」が入っているとき
ではみなさんの名前に「ん」が入っているときは、どのパッチムを使えばよいでしょうか?
韓国人の名前はハングルでの表記が決まっていますが、日本人の方の名前をハングル表記にすることは、少し難しいです。
例えばTWICEの「ミナ、サナ、モモ」のような名前だとそのままで表記はできますが、名前に「ん」が入っている場合は主にㄴを使うのですが、発音が変わってしまう場合があります。
韓国語による日本語の表記法というものがあり、韓国内では日本語の「ん」はㄴで表記すると決まっています。
例えば名前が「れん」だとして렌と表記することにします。
韓国語で名前を呼ぶときには、パッチムありの名前には아をつけて呼ぶので렌아【レナ】という発音になりますし、自己紹介するときには、저는 렌이에요【チョヌン レニエヨ】となります。
日本人からすると違和感がありますよね。
個人的には렝の方がいいのかなと思いますが、韓国ではㄴと表記すると決まっているそうなのでもし、韓国内で自己紹介する際にはㄴで統一しましょう。
それでもあえてㅇと表記する方もいます。
まとめ

引用元:https://unsplash.com/
いかがでしたか?
韓国語で使われている3つの「ん」について、解説してきました。
一見難しそうにみえますが、日本語の単語にも使われていて、わたしたちが区別していないだけで、ちゃんと発音できることがわかったかと思います。
韓国語の「ん」の違いを聞きわけることはなかなか難しいと思うので、単語ごとにどの「ん」が使われているのかを見て覚える必要があります。
韓国語の勉強に疲れたら、単語を眺めるだけでもいいので、継続して韓国語に触れるようにしていきたいですね。
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