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【韓国の年金制度】年金を取り巻く韓国の社会事情とは!?

韓国 年金
MODULY 編集部

韓国の年金制度を見てみましょう!

韓国 年金

引用元:BNP PARIBAS CARDIF公式サイト
https://bit.ly/3URxMXX

前回は、韓国の年金制度を見てきました。

韓国でも年金だけで老後を生活していくのはなかなか難しそうでしたね。。

今回は韓国の年金に関して、もう少し掘り下げてみたいと思います!

年金を取り巻く状況や、高齢者の方は一体どのように生活をしているのか等に迫ってみます。

それでは見ていきましょう♪

 

「韓国の年金」取り巻く状況は?

韓国 年金

引用元:BNP PARIBAS CARDIF公式サイト
https://bit.ly/3URxMXX

韓国の国民年金保険料率は所得の9%で維持されていますが、この数値は日本も加盟するOECD(経済協力開発機構)平均である18.3%の半分の水準です。

2022年11月に発表されたOECD国家の超高齢化社会進入所要期間を見ると、韓国が「7年」で37か国中1位となっています。

日本は2位で「11年」。3位はアメリカの「15年」です。

ちなみに、OECDの平均は「25.1年」。

そして、OECD国家の老人貧困率を見ると、韓国が1位で40.4%(韓国は2020年データ基準、その他の国は主に2019年のデータ基準)です。

2位はアメリカの23%で、3位は日本の20%でした。

ここで言う老人貧困率とは「66才以上の人口中、可処分所得が中位所得の50%未満である人の比率」です。

OECDの平均は14.3%なので、韓国は約2.8倍になります。

この数字を見ると、韓国では超高齢化社会が差し迫っている中、老人貧困率も高く、お年寄りにとってはかなり厳しい現状となっていますね。

 

年金だけでは生活できない。。

韓国 年金

引用元:date SOM公式サイト
https://bit.ly/3tvkc0Z

2022年5月時点の国民年金・基礎年金・個人年金等を全て含めた公・私的年金の月平均受給額は2人基準で138万ウォン

これは、昨年末に統計庁が発表した「家計金融福祉調査」の中の「引退後の最少生活費:月216万ウォン」の64%に過ぎません

また、韓国の「老後所得保障総合分析」によると、65才以上の老齢層の47%が国民年金・特殊職域年金・住宅年金・農地年金の内、一つ以上の年金を受給していて、男性は年間861万ウォン、女性は489万ウォンを平均してもらっているとのことです。

男性の方が、女性より約1.7倍ほど多く受給されていますね。

韓国でも物価が上がり、生活が厳しくなっている中で一人暮らし・二人世帯に限らず老後の生活は年金だけでは厳しいようです。

 

老後も働いている高齢者が多い

韓国 年金

引用元:ソウル経済公式サイト
https://www.sedaily.com/NewsView/26DHECCJ7T

韓国では老後も仕事を続ける高齢者が増えています。

全国経済人連合会が過去5年間(2017~2021年)の統計庁のデータをベースに分析した結果によると、年金をもらっている55~79才の高齢人口中、約半分に及ぶ49.7%が仕事を手放せずにいます

2022年5月時点で年金をもらっているが仕事をせざるを得ない55~79才の高齢人口は370万3,000名でした。

これは、5年前(2017年5月:252万4,000名)と比較して46.7%も増加した数字です。

高齢人口の10名中7名(68.5%)は今後も働くことを希望しており、理由としては「生活費のため」と答える人が半数を超えているそう。

ただ、高齢人口で仕事を続けている人の中には経済的な理由だけではなく、「仕事が楽しい」や「健康維持」などの肯定的な理由で仕事を続けている人もいます。

 

自営業を始める高齢者も

引退後、再就職が難しい高齢者の中には生計を立てるために自営業を始める人もいるようです。

過去5年間(2017~2021年)の15才以上の全体自営業者数を見ると、2017年は573万3,000名、2021年は555万名でした。

全体で見ると、2017年と比べて2021年は3.2%減少していますが、60才以上の自営業者数は159万2,000名から193万3,000名と、21.4%増加しています。

しかも昨年のデータを見ると、60才以上の自営業者の10名中9名(87.2%)が従業員がいない「たった一人」での自営業者とのこと。

60才以上の従業員がいない自営業者は、2017年の137万1,000名から2021年は168万5,000名と22.9%増えています。

これは全体の従業員がいない自営業者増加率「2.3%」の10倍に達するんです。

大多数の高齢自営業者が、少ない創業資金で十分に市場調査をせず急いで事業を開始しており、競争が激しい自営業業界の中で、最低賃金水準も稼げずにいるようです。

 

年金基金の破綻も予測

韓国 年金

引用元:聯合ニュース公式サイト
https://bit.ly/3Etmrbi

韓国の高齢者の現状を見ると、厳しさを実感せざるを得ない気持ちになりますが、韓国の年金制度には他にも大きな問題があります。

それは、2057年に国民年金基金が破綻すると予測されていることです。

そして、現在の保険料率(9%)・未来の経済成長率・出生率・高齢化等を考慮すると、現在は生産可能人口100人当たり高齢者を25名扶養していますが、2070年には100名以上を扶養しなくてはならなくなるとのこと。

2057年という年度は、2018年に開かれた第4次国民年金財政計算当時の推計によって算出されましたが、高齢化の速度が少しずつ早まっていることもあり、枯渇の時点が早まるだろうとの予測も出てきているようです。

待ったなしの状況に、年金改革はユン大統領の「国政課題」となっています。

国会では専門家フォーラムや年金改革特別委員会などが開かれ、議論がなされています。

 

「韓国の年金」備えが大切!

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引用元:韓国経済公式サイト
https://bit.ly/3TxKBpA

基礎年金をもらっている高齢者の10人中8人が「生計を立てるのに忙しく、経済的に老後準備をできなかった」と述べています。

基礎年金とは、所得・財産を換算した世帯所得認定額が政府が定めた算定基準額以下の人がもらえる年金です(65才以上が対象)。

この算定基準額とは、基礎年金の受給者が65歳以上の高齢者の70%水準になるように設定された金額です。

韓国では1988年に国民年金制度が施行され、まだ歴史が浅いという事もあり、国民年金に加入できなかった方や、加入していたとしても加入期間が短く十分な年金を受け取れていないという高齢者も多いため、基礎年金制度が導入されました。

基礎年金受給者に、現代の働く世代はどのように老後を準備をするのが良いかを尋ねたところ、「自ら老後準備をしなくてはいけない」と答えた人が3分の1以上でした。

韓国でも老後に備えて投資を始める人などは増えているようで、日本と同じですね。

日本も韓国も共に、自ら老後の生活を考えなくてはならない状況のようです。

 

【まとめ】「韓国の年金制度」年金を取り巻く韓国の社会事情とは!?

韓国 年金

引用元:BNP PARIBAS CARDIF公式サイト
https://bit.ly/3O2DILA

韓国の年金を取り巻く社会事情を見てきましたが、いかがでしたでしょうか?

調査してみると、思った以上に深刻なんだなと実感しました。。

日本も韓国も平均寿命が上がり、老後の人生もどんどん長くなっているので、今のうちにできることは備えておきたいですね!

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