旅行前に知っておきたい!韓国の食事マナー

韓国旅行では、美味しいグルメも楽しみのひとつですよね。
でも、食文化が違えばマナーも少しずつ違うもの。
知らず知らずのうちに「えっ、これってマナー違反だったの?」なんてことにならないように、基本を知っておくと安心です。
この記事では、韓国の食事マナーについてやさしく、わかりやすくご紹介します。
マナーを知っておくことで、現地での食事がもっと楽しく、心地よいものになりますよ!
韓国の食事マナー:基本編

引用元:https://o-dan.net/
韓国での食事には、独自のマナーやルールがたくさんあります。
どれも堅苦しいものではなく、韓国の文化や価値観を感じられるものばかり。
ここでは、旅行者がまず知っておきたい、韓国の食卓での基本マナーをやさしくご紹介します。
器は持たない
日本では茶碗やお皿を手に持って食べるのが一般的ですが、韓国では器を持ち上げるのはマナー違反とされています。
お皿や器はテーブルに置いたまま、スプーンや箸で食べるのが韓国の食べ方です。
器を手に持つと、「物乞いのように見える」と感じられることもあるため、特に目上の方と一緒の食事では気をつけたいポイントです。
箸は縦に置く
韓国の食卓では箸とスプーンをテーブルに対して縦向きに並べます。
韓国では、料理を分け合う大皿文化や、スプーンを頻繁に使う食文化が背景にあるため、縦向きに並べるスタイルが定着したといわれています。
一方、日本では「一人膳」の文化や箸置きを使う習慣があるため、自分の手前に横向きに置いた方が使いやすいという考えから、横置きが主流となりました。
同じアジアでも、こうして文化や食事スタイルの違いから、マナーにも違いが生まれているのはおもしろいですね。
ごはんはスプーンで食べる
韓国では白ごはんをスプーンで食べるのが一般的です。
これは、汁気のあるおかずと一緒にごはんをすくうことが多く、スプーンの方が食べやすいという理由もあります。
おかずは箸で、ごはんや汁物はスプーンで、と場面に応じて使い分けるのがいいでしょう。
また、箸やスプーンを口にくわえたままにしたり、器の中に入れっぱなしにするのはNGとされています。
年長者が先に食べる
韓国では、目上の人を敬う儒教の精神が今も日常に根づいており、食事の場でもその文化が色濃く表れています。
とくに大切にされているのが、「年長者が先に箸をつけるのを待つ」というマナーです。
家族や親戚の集まり、会社の会食、友人グループでも年上の人がいる場合は、その人が食べ始めるのを確認してから、自分も食べ始めるのが礼儀とされています。
うっかり自分が先に食べ始めてしまうと、失礼にあたることもあるので注意が必要です。
葉っぱで包んで食べるときは一口で
韓国の定番料理「サムギョプサル」や「ポッサム」などを、葉野菜にお肉やごはん、薬味を包んで食べるスタイルは「쌈(サム)」と呼ばれ、韓国ではとてもポピュラーな食べ方です。
このサム、一口で食べるのがマナーとされています。
日本では、大きなものは少しずつかじって食べるのがむしろ礼儀正しい印象ですが、韓国では途中でかじると「行儀が悪い」と思われることもあるため、豪快にパクリと口に入れるのがいいでしょう。
「そんなに大きな口は開けられない…」というときは、あらかじめ具材を少なめにして小さめに包みます。
韓国の食事マナー:お酒編

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韓国では、食事とお酒はセットで楽しむことが多く、お酒の席にも大切なマナーがあります。
特に目上の人と一緒に飲む場では、少しの気配りが大きな印象を与えることも。
ここでは、韓国で知っておきたい「お酒にまつわるマナー」をご紹介します。
お酒の注ぎ方
お酒を注ぐときは片手ではなく、両手を使うのが基本的なマナーです。
具体的には、右手で瓶を持ち、左手を右手の手首・肘・または脇の下あたりに軽く添える注ぎ方がよく見られます。
観光客にここまで求められることはありませんが、韓国の人がやっている理由を知っておくと、ちょっとした会話のきっかけにもなりますよ。
注ぎ足しはグラスが空いてから
日本では、相手のグラスが空く前にお酒を注ぎ足すのが一般的ですが、韓国ではこのスタイルはあまり好まれません。
まだ中身が残っているグラスに注ぐのは「早く飲め」という圧をかけているように見えることもあり、マナー違反とされることもあります。
そのため、相手のグラスが空になったタイミングで注ぐのがマナー。
無理に急かすような印象を与えないためにも、相手のペースを大切にする姿勢が求められます。
乾杯は何度もするのが普通!
韓国の飲み会では、乾杯が一度きりでは終わりません。
「目が合ったら」「誰かが新しいお酒をついだら」「話題が変わったら」など、シーンごとに何度も乾杯をするのが普通です。
また、目上の人と乾杯をするときは、自分のグラスを相手より低く持つのがマナーとされています。
体をそらして飲む
韓国ドラマでもよく見かける「体をそらしてお酒を飲む」しぐさ。
これは、目上の人の前で直接飲むのを避けるための礼儀です。
真正面で堂々と飲むのは無礼とされることもあり、体を少し横に向けて、軽く手で口元を隠しながら飲むのが丁寧な所作。
韓国人の上司や年配の方との席では気をつけたいマナーです。
韓国の食事マナーの背景にある文化とは?

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韓国の食事マナーは、単なるルールではなく、文化的な背景が深く関係しています。
なぜこのようなマナーが大切にされているのかを知ると、より楽しく、そして相手に敬意をもって接することができます。
儒教の価値観が根付いている
韓国の食事やお酒のマナーには、儒教の価値観が色濃く反映されています。
儒教では「年長者や目上の人を敬うこと」が非常に重要とされており、食事の場面でもそれが徹底されています。
日本と比べて形式が細かく感じられることもありますが、背景にあるのは「相手を立てる」ための心配り。
その文化的な意図を理解しておくことで、韓国の食卓をより楽しく、心地よく過ごすことができるでしょう。
和を大切にする韓国の食卓文化
韓国の食事は、「みんなで分け合いながら食べる」のが主流です。
大皿料理を囲んで皆で同じものを食べたり、スープをよそってあげたりと、自然と相手を気遣う場面が多くあります。
この「和を大切にする文化」は、家族や仲間との一体感を重視する韓国らしさがよく表れている部分です。
お互いに気を配り合いながら、にぎやかであたたかい雰囲気の中で食事を楽しむのが、韓国のスタイル。
マナーも、その和を乱さないためのツールのひとつです。
堅苦しいルールというより、気持ちよく過ごすための「思いやりのかたち」として、受け止めるとよいでしょう。
韓国の食事マナーで覚えておきたいフレーズ集

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食事の場で交わされるちょっとした一言が、礼儀や思いやりのあらわれになりますよね。
ここでは、覚えておくと役立つフレーズをご紹介します。
食べるときに使いたい基本フレーズ
韓国語 | 意味 | シーン |
---|---|---|
잘 먹겠습니다(チャル モッケッスムニダ) | いただきます | 食べる前の定番フレーズ |
잘 먹었습니다(チャル モゴッスムニダ) | ごちそうさまでした | 食事が終わったあとに感謝を伝える |
정말 맛있어요!(チョンマル マシッソヨ) | 本当に美味しいです! | 食事中の感想やリアクションとして |
よく言われるフレーズ&返し方
韓国語 | 意味 | 返し方 |
---|---|---|
맛있게 드세요(マシッケ トゥセヨ) | 美味しく召し上がってください | 네, 잘 먹겠습니다(ネ、チャル モッケッスムニダ/はい、いただきます) |
맛있게 먹어(マシッケ モゴ) | 美味しく食べてね(カジュアル) | 응, 잘 먹을게!(ウン、チャルモグルケ/うん、いただきます!) |
많이 드세요(マニ トゥセヨ) | たくさん召し上がってください | 네, 감사합니다(ネ、カムサハムニダ/はい、ありがとうございます) |
잘 먹네~(チャル モンネ〜) | よく食べるね〜 | 네, 너무 맛있어요!(ネ、ノムマシッソヨ/はい、とてもおいしいです!) |
まとめ|韓国の食事マナーを知って、もっと楽しい食体験を!
韓国の食事マナーには、日本とは違うルールや習慣がたくさんあります。
こうしたマナーを知っておくだけで、現地での食事はもっとスムーズで、相手にも喜ばれます。
旅行前に少しだけマナーを意識しておけば、韓国の食の楽しさは何倍にも広がります。
ぜひ、現地での食事を通じて、韓国文化の奥深さも味わってみてくださいね!