今年の受賞者&受賞作は?2025年韓国ミュージカルアワーズを徹底解剖!

2025年のミュージカルアワーズを見ていきましょう!

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韓国ミュージカル協会公式ブログ
今年も1月13日に、第9回KOREA MUSICAL AWARDSが開催されました。
2016年から始まった韓国ミュージカルアワーズは、毎年1月に韓国ミュージカル界の一年を総決算し、新たな一年を始めるという意味合いを持っています。
芸術の現場で苦労しているミュージカル関係者を激励し、祝う代表的な授賞式でもあります。
今回の受賞対象となるのは、2023年12月4日から2024年12月1日の期間に韓国で開幕した作品たち。
韓国ミュージカル界の1年を振り返るのに、まさにピッタリなんです!
そこで、今回は今年の韓国ミュージカルアワーズの受賞者&受賞作を詳しく見ていきたいと思います。
それでは、早速見ていきましょう♪
韓国ミュージカルアワーズ大賞はこちらの作品!
韓国国内で初演された創作ミュージカルの中で、最高の作品に与えられる韓国ミュージカルアワーズ大賞の候補となったのがこちらの作品です。

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- 「GLOOMY SUNDAY」
- 「긴긴밤(Long long Night)」
- 「SWING DAYS_暗号名A」
- 「일 테노레(il Tenóre)」
- 「파과(破果)」
- 「홍련(紅蓮)」

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栄えある大賞には「일 테노레(il Tenóre)」が輝きました。
「일 테노레(il Tenóre)」という題名は、イタリア語で「テノール」の意味。
その題名のごとく、朝鮮オペラの先駆者となったテノール歌手イ・インソン(1906~1960)の物語をモチーフにして作られた作品です。
日本による植民地時代に京城の抗日運動の集いである「文学会」のメンバーたちがますます激しくなる総督府の検閲を避けるために、思いがけずイタリアのオペラ公演を計画することになり、朝鮮初のテノールになる過程を描いています。
作品賞(400席以上)はこちらの作品!
400席以上の劇場で公演された作品に与えられる「作品賞(400席以上)」のノミネート作がコチラです。

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- 「DEAR EVAN HANSEN」
- 「SWING DAYS_暗号名A」
- 「일 테노레(il Tenóre)」
- 「COME FROM AWAY」
- 「Kinky Boots」

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作品賞(400席以上)は「DEAR EVAN HANSEN」となりました。
「DEAR EVAN HANSEN」は不安障害を患っている小心な少年エヴァン・ハンソンを描いた作品です。
作品賞以外にもプロデューサー賞も受賞となりました。
作品賞(400席未満)はこちらの作品!
作品賞(400席未満)のノミネート作品も見ていきましょう。

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- 「긴긴밤(Long long Night)」
- 「LAST 5 YEARS」
- 「섬(島):1933~2019」
- 「키키의 경계성 인격장애 다이어리(キキの境界性人格障害ダイアリー)」
- 「홍련(紅蓮)」

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作品賞(400席未満)は「홍련(紅蓮)」が受賞となりました。
「紅蓮」はしっかりとしたストーリーラインの中に国楽とロックが調和した韓国型のロックミュージカルです。

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SBS芸能ニュース公式サイト
韓国の伝統説話として知られている「薔花紅蓮伝」と「パリデギ」の主人公「紅蓮」と「バリ」が死後に裁判で出会うという斬新なコンセプト。
ちなみに、「薔花紅蓮伝」は映画「箪笥(たんす)」のモチーフになった作品でもありますね。
ミュージカル「紅蓮」は、紅蓮とバリが家庭暴力の被害者という現代的な観点で再解釈を行い、現代の社会問題に問いを投げかけています。
今回の韓国ミュージカルアワーズでは計8部門にノミネートされると共に、客席占有率99.6%・前売り観客評価点9.9点(10点満点)・毎回全席売り切れという目を見張る記録を打ち立てました。
主演男優賞はコチラ!
ここからは俳優部門をご紹介します。
まずは、主演男優賞のノミネート俳優たちを見ていきましょう。

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- キム・ジュンス(DRACULA「ドラキュラ役」)
- マイケル・リー(ジーザス・クライスト・スーパースター「ジーザス役」)
- ユン・ジュンサン(SWING DAYS_暗号名A「ユ・イリョン役」)
- イム・ギュヒョン(DEAR EVAN HANSEN「エヴァン・ハンセン役」)
- チョ・ジョンソク(HEDWIG「ヘドウィグ役」)
- ホン・グァンホ(일 테노레(il Tenóre)「ユン・イソン役」)
そうそうたる顔ぶれですね~。
キム・ジュンスとホン・グァンホは昨年に続き、連続ノミネートとなりました。

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そして、そうそうたる顔ぶれの中で見事主演男優賞の座に輝いたのは「일 테노레(il Tenóre)」のホン・グァンホでした。
ホン・グァンホは23年もの間ミュージカル界で活動してきたミュージカル俳優。
『今回本当に幸せな気持ちで公演してきた作品でこのように受賞できて光栄。 普段は賞がすべてではないと思って生きてきましたが、賞を通じて慰めや祝福を与えてくれてとても感謝している』と受賞の喜びを伝えました。
「일 테노레(il Tenóre)」はミュージカルアワーズ大賞・主演男優賞に続き、作曲賞も受賞。
計3冠に輝きました。
主演女優賞はコチラ!
続けて、主演女優賞のノミネート俳優を見ていきたいと思います。

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- キム・スハ(HADESTOWN「エウリディケ役」)
- ミン・ギョンア(LAST 5 YEARS「キャシー役」)
- パク・ジヨン(일 테노레(il Tenóre)「ソ・ジニョン役」)
- イ・アルムソル(홍련(紅蓮)「バリ役」)
- チャ・ジヨン(파과(破果)「チョガク役」)
- ホン・ナヒョン(홍련(紅蓮)「紅蓮役」)
ミン・ギョンアは昨年に続き、連続ノミネート。

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見事、主演女優賞には「HADESTOWN」のキム・スハが輝きました。
ギリシア神話のオルフェウスの物語を現代的に脚色したミュージカルが「HADESTOWN」。
今回の韓国ミュージカルアワーズではなんと6冠に輝き、今年のミュージカルアワーズを象徴する作品とも言われています。
昨年11月に幕を閉じた「HADESTOWN」の初演から再演まで、エウリディケ役を演じたのがキム・スハです。
イギリスのウェストアンドでデビューしたという異色の経歴を持つ彼女。
今回の主演女優賞受賞について『160回以上公演をしたけれど、一度もやりたくなかったことはないし、夢見ていた瞬間が訪れた』と感想を述べました。
彼女は次世代のミュージカル有望株としても注目を集めています。
助演男優賞はコチラ!
助演男優賞のノミネート俳優を見てみましょう。

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- コ・ウンソン(GREAT COMET「アナトール役」)
- シン・ソンミン(일 테노레(il Tenóre)「イ・スハン役」)
- シン・チャンジュ(홍련(紅蓮)「カンリム役」)
- チ・ヒョンジュン(HADESTOWN「ハデス役」)
- チェ・ホジュン(일 테노레(il Tenóre)「チェ・チョル役」)

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助演男優賞は「GREAT COMET」のコ・ウンソンが受賞。
「GREAT COMET」はレフ・トルストイの「戦争と平和」からインスピレーションを得た作品で、1812年のナポレオンによる侵攻で都市が炎上する直前のモスクワを舞台としています。
ミュージカル俳優のコ・ウンソンはデビューして15年で初受賞の栄光に輝きました。
「GREAT COMET」ではロマンチストの仮面をかぶった世紀の浮気者アナトールを完璧に演じきり、大劇場俳優として浮上しています。
この舞台を皮切りに「モンテクリスト」「フランケンシュタイン」「ベルサイユのばら」に出演。
現在は「CYRANO」に出演中で、K-ミュージカルを代表する実力派俳優として位置づけられました。
助演女優賞はコチラ!
続けて、助演女優賞のノミネート俳優はコチラです。

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- キム・ソニョン(DEAR EVAN HANSEN「ハイジ・ハンセン役」)
- キム・ジウ(Kinky Boots「ローレン役」)
- チェ・ジョンウォン(HADESTOWN「ヘルメス役」)
- チェ・ジヘ(박열(朴烈)「ふみこ役」)
- ホン・ソヨン(DEAR EVAN HANSEN「ジョイ・マーフィー役」)

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助演女優賞は「HADESTOWN」のチェ・ジョンウォンが受賞しました。
「HADESTOWN」でヘルメス役を演じたチェ・ジョンウォンですが、今回の役柄ではジェンダーフリーキャスティングが話題に!
アジア初のジェンダーフリーのヘルメスを演じていて、ヘルメス役のトリプルキャストの残り2人は男性の俳優が演じているんです。
神々の伝令使でゼウスの使いとも言われるヘルメスは、ストーリーの進行役も務める大事な役どころ。
ジェンダーフリーキャスティングということで難しさもあったと思いますが、受賞の喜びもひとしおでしょうね。
新人男優賞はコチラ!
ここからは宝の原石となる新人賞を見てみましょう。
新人男優賞のノミネート俳優はコチラです。

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- キム・ミンソク(HADESTOWN「オルぺウス役」)
- ソン・ウヒョン(ジェントルマンズガイド 愛と殺人編「モンティ・ナバロ役」)
- シン・ウノ(랭보(ランボー)「ドゥラエ役」)
- イム・ジソプ(DEAR EVAN HANSEN「コナー・マーフィー役」)
- イム・テヒョン(등등곡(登登曲)「イ・ギョンシン役」)

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新人男優賞は「HADESTOWN」のキム・ミンソクが受賞。
キム・ミンソクはミュージカルデビュー作である「HADESTOWN」の中で、甘美で柔らかいボーカルと優れたキャラクター解釈で注目されました。
現在はロマン主義を代表するヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテの古典「若きウェルテルの悲しみ」を原作とした創作ミュージカル「Werther」に主人公のウェルテル役で出演中です。
出演2作目で主人公とはすごいですね~。
新人女優賞はコチラ!
続けて、新人女優賞のノミネート俳優も見てみましょう。

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- パク・スビン(GREAT COMET「ナターシャ役」)
- ソルジ(英雄「ソリ役」)
- ヨム・ヒジン(DEAR EVAN HANSEN「アラーナ役」)
- チョン・ハヨン(접변(蝶変)「マンマン役」)
- チョ・ディアナ(bare the musical「アイビー役」)

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新人女優賞は「접변(蝶変)」のチョン・ハヨンが受賞しました。
ミュージカル「蝶変」は、韓国初ライセンス公演となった中国創作ミュージカル。
中国最大の公演チケット予約サイトである「damai」で9.4台の評価を記録し、SNSプラットフォーム「weibo」で再生回数3,278万回を達成したという中国内で大きな賛辞を得た作品です。
これはどんな作品なのか気になりますね!
ここからは「蝶変」のあらすじをご紹介します。
モダン雑誌社の記者「チピョン」が香港から来た有名な歌手「マンマン」をインタビューするためにウウォン路の別荘を訪ねたところ、彼女が日本領事館の舞踏会で失踪した事実を知ることに。
複雑に絡み合った身分、ワルツに隠された暗号、二人の女性の微妙な関係、嘘の裏側にある感情、この別荘の中に隠された秘密などを繊細に暴いていく物語です。
そして、何よりも重要な当時の上海の空気感に関しても上海の歴史専門家を通じて、1930年代の上海の趣を完璧に再現。
歴史的背景と事件をモチーフに、20世紀初めの闇の中で光を求める女性たちを立体的に描き出しています。
さらに、中国と西洋の音楽スタイルが結合したジャズと短調を混ぜたナンバーを通して、3人の人物の内面と関係性を没入度高く表現している作品です。
新人女優賞に輝いたチョン・ハヨンは上海を背景に、交錯する二人の女性のストーリーを驚くべき演技力で表現したと評価されました。
新人賞に輝いた二人のこれからの活躍に期待ですね。
【まとめ】今年の受賞者&受賞作は?2025年韓国ミュージカルアワーズを徹底解剖!

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EDAILY公式サイト
今回は2025年の韓国ミュージカルアワーズの受賞作&受賞者をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
個人的には『観てみたい』と思う作品が多かったり、ノミネートされている俳優陣の顔ぶれが凄かったりで、改めて韓国ミュージカルの底力を見た気分になりました。
韓国語が分からないと韓国ミュージカルを観るというのはハードルが高い部分もあるかもしれませんが、きっと雰囲気や圧倒的な歌唱力を楽しむというのでも十分に楽しめるハズ!
ぜひ韓国ミュージカルに興味のある方は、渡韓時にKミュージカルの世界を楽しんでみてください☆
これからも韓国ミュージカル界を追っていくのでお楽しみに~。