G-1JHRHQCPLD 韓国の産後調理院とは?日本との出産の違いを調査しました! - K Village が運営する韓国情報サイトK Village MODULY Web(モドゥリーウェブ)
韓国カルチャー

韓国の産後調理院とは?日本との出産の違いを調査しました!

韓国 産後調理院 出産
町田未来

韓国と日本の出産の違いを調査!

韓国 産後調理院 出産

引用元:https://shorturl.at/ewzFL
sports donga公式サイト

今回は、韓国と日本の出産の違いを調査したいと思います。

例えば、韓国では日本とは異なり、自然分娩も健康保険適用になるなどの違いはありますが、「それ以外に出産で違いなんてあるの?」と思った方もいるかもしれません。

しかし、韓国と日本では産後の過ごし方に大きな違いがあるんです。

その名も「産後調理院(산후조리원・サヌジョリウォン)」

今回の記事では、日本人にはあまり馴染みのない韓国の産後調理院を徹底調査していきます。

それでは、早速見ていきましょう♪

 

韓国の産後調理院(산후조리원)って?

韓国 産後調理院 出産

引用元:https://shorturl.at/xBX13
女性新聞公式サイト

韓国の産後調理院とは、出産後のお母さんの体を休めるためのサービスを提供してくれる施設です。

「そんな施設があるんだ!」と驚く方もいるかもしれませんが、出産後のお母さんの体は想像以上にダメージを受けています。

しかも家に帰ってからは壮絶な育児戦争が始まるので、ぐっすり眠ることさえ困難なのが事実。

日本の場合は一般的に5~6日程度出産で入院した後、家に帰るケースがほとんどですが、里帰り出産が浸透しているのも少しでも体を休めたいという理由からかと思います。

韓国の場合は病院を退院した後、産後調理院に行って、体を休めるお母さんが大多数なのですが、具体的にどんなサービスを提供してくれるのかを見てみましょう。

 

産後調理院で提供されるサービス

韓国 産後調理院 出産

引用元:https://shorturl.at/esE49
Hatvit Postpartum Care公式サイト

施設ごとに若干の違いはあると思いますが、下のようなサービスが主に提供されます。

・個室
・3食の食事とおやつ
・洗濯
・掃除
・24時間の新生児ケア
・医師の回診
・専門スタッフによる授乳指導
・マッサージ など

韓国 産後調理院 出産

引用元:https://shorturl.at/twDWX
Hatvit Postpartum Care公式サイト

確かにこれだけのサービスを提供してくれたら、お母さんはゆっくりと体を休めることができそうですね!

 

産後調理院は韓国にしかない!?

韓国の産後調理院は、韓国独自の文化と言えます。

なんと、英語で「sanhujori」という韓国式産後ケアの表現があるほどなんです。

日本でも少しずつ「産後ケアホテル」ができてはきていますが、まだまだ一般的ではないですよね。

過去には、女優の小雪が出産後に韓国の産後調理院を利用したことが結構な話題にもなりました。

ちなみに、韓国で産後調理院が普及した理由としては、出産休暇と育児休職を長く使いにくい勤労文化のせいで短期間に集中的に体を回復しなければならない負担が大きいということもあるようです。

また、高齢出産が増えていることも理由の一つとして挙げられており、経済協力開発機構(OECD)加盟国中、韓国の昨年の初産の平均年齢は32.3歳で、アメリカ(27.1歳)、イギリス(29.1歳)、日本(30.7歳)などの主要先進国より2~5歳程度高いそう。

そして何より妊婦さん自身が産後調理院を好んでいることも明らかになっています。

保健福祉部が2020年に出産したお母さん3,127人を対象に実施した「2021産後調理実態調査」では回答者の78.1%が「好む産後の場所」として「産後調理院」を選びました

なんと「自宅」はわずか16.9%にとどまり、1位に挙げられた産後調理院とは60%p(ポイント)を超える格差となったそうです。

 

韓国での産後調理院利用率は?

韓国 産後調理院 出産

引用元:https://shorturl.at/fyBM8
Hatvit Postpartum Care公式サイト

韓国では、産後調理院の利用率が80%を超えており、その利用率は年々増加しています。

「2021産後調理実態調査」の結果によると、10人中8人(81.2%)以上が産後調理院を利用していたことが明らかに。

ちなみに、産後調理院と「산후도우미(サヌトウミ)」と呼ばれるベビーシッターさんの利用を比較検討するお母さんもいて、産後調理院を卒業後は「산후도우미(サヌトウミ)」を利用するというお母さんも多いようです。

ただ、利用率は高い一方、少子化の影響で産後調理院は減少傾向にあるようです。

2017年には全国で598か所あった産後調理院が、2022年末には20.5%減少し475か所に。

今年の6月時点では、ここから更に6か所が減少したそうです。

地方では産後調理院がない市郡区も多く、そういった地域に住んでいる女性は産後養生のために他の自治体に遠征に行くしかない状況とのこと。

そして、このように需要は増えているけれど供給は減っているという状況が生み出しているのが、産後調理院の利用料の値上がり

ここからは皆さんも気になっているであろう韓国の産後調理院の価格を調査していきたいと思います。

 

韓国の産後調理院の価格は?

韓国 産後調理院 出産

引用元:https://shorturl.at/qvX07
韓国日報公式サイト

産後調理院には2週間程度入るお母さんが多いのですが、今年の6月時点での民間産後調理院の平均利用料金(2週間・一般室基準)は326万ウォンとなりました。

高いだろうな~と予想はしていましたが、やはりなかなかの料金ですね。。

ちなみに、民間産後調理院の平均利用価格は2019年の264万ウォンから今年6月の326万ウォンへと23%(62万ウォン)も値上がりしています。

この5年間で最も急激な利用料の上昇率を見せた済州では、なんと69%(135万ウォン)も上がり、次の順位である光州も52%(116万ウォン)の増加幅を記録しました。

そして、全国で民間産後調理院の利用料が最も高い自治体はソウルで、平均利用料が422万ウォンに達しています。

これは、全国平均の326万ウォンより100万ウォン近くも高い金額です。

 

自治体が運営する産後調理院の場合は?

韓国には自治体が運営している産後調理院もあります。

自治体の運営というと、民間よりはリーズナブルなイメージがありますが、実際に自治体が運営する産後調理院の2週間平均利用価格は171万ウォンで、民間とは大きな価格差がありました。

それなら、「自治体が運営する産後調理院に行ったらよいのでは?」と思いますが、自治体が運営する産後調理院は全国で18か所しかなく、予約もすぐにいっぱいとなるようで、恩恵が受けることができるお母さんが少ないという実情があるんです。

そのため、高い金額を払っても民間の産後調理院に入るというお母さんが大半で、やはりここは国の支援策が待たれるところのよう。

 

韓国の産後調理院が気になる方にはコチラのドラマがおススメ!

韓国 産後調理院 出産

引用元:https://shorturl.at/qBC13
女性新聞公式サイト

韓国の産後調理院に興味を持った方もいるのではないでしょうか?

そこで、産後調理院をもっと詳しく知りたいという方におススメなのが、tvNで2020年に放送されたドラマ『산후조리원(邦題:パンドラの世界〜産後ケアセンター〜)』です。

ドラマ『シスターズ』にも出演したオム・ジウォンが主演を務める『パンドラの世界〜産後ケアセンター』は、産後調理院を舞台に陣痛・出産・回復過程を赤裸々に描いたドラマです。

これまでのドラマはというと、出産過程はとても優雅でした。

例えば、破水するとすぐに「オギャー」と赤ちゃんが産まれ、 赤ちゃんの誕生とともにお母さんの育児指数も自動的に高くなるといった感じ。

しかし、少なくとも経験者は現実はそうではないということを知っているハズです。

ドラマ『パンドラの世界〜産後ケアセンター』 は視聴者たちに出産と回復の過程を赤裸々に見せ、初めて母親になるのだから下手なのは当然なんだと慰めてくれる「斬新な」内容で話題を集めました。

そして、母親の犠牲を強要する社会を皮肉るという点でも、これまでのドラマとは異なります。

「母乳・粉ミルク論争」「ワーキングママの悩み」など現実的な問題を前面に掲げ、何より母親が幸せであってこそ子供も幸せなんだと問いかけてくれるドラマです。

U-NEXTやhuluで配信されているようなので、興味を持った方はぜひ見てみてください!

 

【まとめ】韓国の産後調理院とは?日本との出産の違いを調査しました!

韓国 産後調理院 出産

引用元:https://shorturl.at/IJMRV
Kyunghyang新聞公式サイト

今回は、韓国の産後調理院をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

日本と比較すると羨ましい面もありますが、やはりお値段は負担になりそうですね。

日本でも自治体がこういったサービスを始めてくれたらいいなと願いたいと思います!


ABOUT ME
MODULYweb編集部
MODULYweb(モドゥリーウェブ)は株式会社K Villageが運営する韓国情報サイトです。
error: コンテンツのコピーは禁止されています。参照元としての利用を希望される場合はお問い合わせよりご連絡ください。
記事URLをコピーしました