K文学好き必見!日本語に翻訳されているおススメの韓国小説&エッセイをご紹介します!!
日本語翻訳版が出版されているおススメの韓国文学をご紹介します!
日本で韓国の小説がベストセラーになったりと、近年ブームとなっているK文学。
以前に比べると、日本語翻訳版が出ている韓国文学も多くなり、手に取りやすくなりましたね!
そこで、今回は日本語に翻訳されているおススメの韓国小説&エッセイをご紹介したいと思います。
韓国文学の魅力はなんと言っても、日本とは異なる韓国ならではの社会的背景や文化が溶け込んでいる点。
韓国好きの方は、ぜひ韓国文学からも韓国の魅力を感じ取ってもらえると嬉しいです。
それでは、早速見ていきましょう♪
おススメの韓国小説①:『菜食主義者』ハン・ガン著
イギリスの権威ある文学賞であるマン・ブッカー賞の国際部門を受賞したハン・ガン作家の『菜食主義者』。
韓国文学の地位を一段階向上させたとも言われている作品です。
「驚くほど美しい散文と信じられないほど暴力的な内容の組み合わせが衝撃的」と海外で評された本作ですが、韓国国内では100万部近くが販売されたというから驚きですよね!
わたし自身もこの『菜食主義者』がK文学にハマるきっかけでした。
初めて読んだ時の鮮烈な印象は今でも覚えています。
『菜食主義者』はある日突然、菜食主義者となった主人公のヨンへが肉を拒否するようになったことで家族と葛藤が生まれ、且つ自分の存在すら消していこうとしていく姿を描いた作品です。
おススメの韓国小説②:『82年生まれ、キム・ジヨン』チョ・ナムジュ著
韓国で130万部以上を売り上げ、日本でもベストセラー小説となったチョ・ナムジュ作家の『82年生まれ、キム・ジヨン』。
映画化もされているので、小説は読んでいないけれど、映画は観たという方も多いかと思います。
平凡な人生を生きていた母であり、娘であり、妻であり、同僚でもある女性キム・ジヨンを主人公とした本作は「誰もが分かってはいるんだけれども、誰もが知らなかった話」を描いています。
フェミニズム小説ということで、韓国では様々な論争を巻き起こした本作。
韓国では購入層の約7割近くは、20~30代の女性だったそうです。
キム・ジヨンと似た世代の方は、共感を持ちながら読み進めることができるのと同時に、「日本と一番近い国」ではあるけれど、やはり違うんだなという韓国の時代背景も感じることができると思います。
おススメの韓国小説③:『サハマンション』チョ・ナムジュ著
『82年生まれ、キム・ジヨン』と同じくチョ・ナムジュ作家の作品である『サハマンション』。
とにかく物語の設定が面白くて、「これは読みたい」と思わせる作品なんです。
なにが面白いかというと、独自の設定ではあるのですが、そこには今のリアルな現実世界を映し出しているのではないかと思わせる精巧さがあるんです。
小説『サハマンション』の魅力を深掘り!
『サハマンション』の魅力を知ってもらうべく、魅力的な物語設定の一部をご紹介したいと思います。
この作品は、企業が一つの都市を買収したところから始まります。
この都市は本国から独立し、世界で最も小さな島国であり都市国家となり、人々が「タウン」と呼ぶ閉鎖的なこの場所には「住民」と「L2」の2つの階層が存在しています。
「住民」とは一定の水準以上の経済力とタウンで認められる専門能力を持った人々、「L2」とは2年間タウンに住むことができる在留資格が与えられる代わりに人々が嫌がる仕事を低賃金で行う人のこと。
一方で、「住民」でも「L2」でもない人々も存在します。
タウンで提供される全ての恩恵を受けることができない人々、それが「サハ」と呼ばれるサハマンションに居住する人々です。
わたし自身はこの導入部分に惹かれ、サハマンションを読み始めました。
ディストピアとも言える世界観に興味を持った方はぜひ読んでみてください!
おススメの韓国小説④:『三十の反撃』ソン・ウォンピョン著
ソン・ウォンピョン作家と言えば、2020年の本屋大賞翻訳小説部門の第1位に選ばれた『アーモンド』が有名ですよね。
今回は『アーモンド』に続く第2弾となる『三十の反撃』をご紹介します。
なんと、この『三十の反撃』も2022年の本屋大賞翻訳小説部門の第1位となり、史上初の2冠に輝いたというから、その面白さは折り紙付き!
『三十の反撃』は、タイトルや装丁からもイメージできますが、主人公の女性が自分より力のあるものに立ち向かっていく物語です。
ソウルオリンピックが開かれた1988年に生まれ、2017年に30歳を迎えた主人公は、権威意識や偽善・搾取構造の矛盾の中で、諦めることが日常になっていました。
この導入部分を見ただけでも、どこか自分に重ね合わせて「読んでみたい」と思った同世代の女性の方もいるのではないでしょうか。
まさにわたし自身もその一人でした!
自分らしさを取り戻していく主人公の姿に慰めをもらえる作品なので、勇気が欲しい時などにおススメです。
おススメの韓国エッセイ①:『+1
』キム・ウンジュ/文、ヤン・ヒョンジョン/イラスト続いては、元気をもらえる韓国エッセイをご紹介していきます。
『+1㎝』は、「たった1cmものの見方が変われば、世界は180度違って見えてくる」というメッセージが込められたイラストエッセイです。
例えば、1cmだけ視線を移してみたり(BREAKING)、男女間に存在する1cmの差を発見して(LOVING)、心の中に1cm入ってみたり(FINDING)、そして1cmの夢を抱くように鼓舞したり(DREAMING)など。
わずか「1cm」というのが、どこかの遠い話ではなくより親しみを持ちやすいですよね。
ページごとに可愛いイラストが描かれていて、ページをめくるたびに新鮮さやワクワクを感じられる本作。
イラストと一緒に、格言や日常の中のヒント・アイディアなどが書かれているのですが、自分自身に刺さるものが必ずあるハズです!
忙しい日常に、ささやかな安らぎとワクワクをくれる作品なので、ぜひ手に取ってみてください。
【まとめ】K文学好き必見!日本語に翻訳されているおススメの韓国小説&エッセイをご紹介します!!
今回は日本語に翻訳されているおススメの韓国小説&エッセイをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
韓国映画に独特の雰囲気があるように、韓国小説にも特有の空気感があります!
それは、韓国ならではの時代背景や文化を濃く反映している作品が多いからで、日本の小説とは一味違った経験を楽しむことができます。
ぜひ、韓国文化に興味のある方は韓国小説やエッセイからも韓国を感じてみてください♪